第28話 混沌の亀裂(3)
鳳玖月(ほう くづき)の鳳凰の血が真っ黒で深い混沌の亀裂に滴り落ちた瞬間、強力で神秘的な力が亀裂を中心に、波紋のように迅速に修真界全体に広がった。
その瞬間、修真界全体はまるで巨大な霊力の渦に巻き込まれたように、霊力が見えない巨大な手に触れられたかのように、激しく共鳴し始めた。
山川、河川、森、そして土地の一ミリまでの霊力が激しく沸き立ち、色とりどりの光を放って、まるで盛大で厳粛な儀式を行っているかのようだ。
その光は輝かしくて目を見張るほどで、修真界全体を夢のような仙境のように照らしているが、少し緊張感と厳粛な雰囲気も漂わせている。
鳳玖月の体の周りには輝かしい金色の光が放たれている。その光は昇る朝日のように、熱くて目を見張るほど輝いている。
巨大な鳳凰の虚像が彼女の背後からゆっくりと現れた。
鳳凰は空を仰いで叫び、その声は空に響き渡り、まるで世の中のすべてのものを目覚めさせるつもりだ。羽ばたき飛び立とうとする姿勢は威厳と覇気を備えており、空を突き抜けて、混沌の力と対決しようとする気迫がある。
その同時に、楚颺(そ よう)の体からも強力な力が爆発した。天魔の虚像が黒い炎のように彼女の背後で勢いよく燃え上がり、人を恐れおののかせる神秘的な気配を放っている。
その黒い炎はすべての光明を飲み込むような力があるが、鳳凰の金色の光と相互に呼応し、奇妙で緊張感のあるバランスを作り出している。
この二つの虚像が空の中でだんだん近づき、その後互いに絡み合った。それらの光が互いに融合し、二つの駆ける川が一つに合流するようだ。
最終的に金色と黒色の二色の光を放つ永遠の防壁が形成された。この防壁は天幕のように、混沌の亀裂の前に横たわり、強力で安定した力を放っている。まるですべての危険を外に防ぎ止めるつもりだ。
防壁の上の金色と黒色の光が絶えず輝いている。星のように輝き、炎のように熱く、この危機に瀕した修真界を守っている。
明染(めい せん)はこの様子を見ると、すぐに体の中の混沌の霊気を催した。
見ると、その混沌の霊気は生き物のように、迅速に威厳のある青龍に凝縮された。
青龍は旋回しながら舞い、何度も竜の鳴き声を上げる。その声は低くて力強く、天地を震撼させるような感じがする。
それは防壁の外に巻きつき、忠実な衛兵が自宅を守るように守っている。その一回一回の動きは混沌の気流を巻き起こし、亀裂から出てきた太古の神と悪魔と激しく対抗している。それらの太古の神と悪魔は巨大な体を持ち、恐ろしい顔つきをしており、破壊と混乱の気配を放っている。まるで地獄の深淵から這い出した悪魔のようだ。
しかし青龍の阻止によって、これらの防線を決して突破できず、混沌の気流の中で激しく闘い、何度も怒号を上げている。
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