あやしみ~妖聞録~

瑛夜瑛陽

プロローグ

プロローグ


 あやかし妖怪ようかい怪異かいい──呼び方はいろいろありますが。

 西洋文化に魅せられ、文明開化の波に乗る明治の世になっても、どうにも説明のつかねぇことがあると、人はすぐにあやかしだの妖怪だののせいにしたがる。


 そうやって、自分の弱い心を守るために、得体の知れない出来事を、得体の知れない何かのせいにしてきたってわけだ。


 かく言う俺も、そんなものは信じちゃいなかった。

 いや、いなかったはずなんですがね――こうして現実に、まさに得体の知れない怪しげな現象のど真ん中に放り込まれ、被害者であり、加害者になっちまった今となっちゃあ、さすがに「まやかしだ」なんて口が裂けても言えやしねぇ。

 さぁさぁ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。世にも不思議な、怪しくも奇妙な物語の始まりでございますよ。

 

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