英語の比較表現:上級編。

上級編の比較表現をまとめます。ここではネイティブ的な自然さや高度なニュアンス、文法的な工夫が入った表現を扱います。


🔹1. 比較構文の倒置

比較級 + 主語 + 動詞 の語順で、than を使わずに比較を表す。


文語的・強調的な表現

例:


Harder than I thought was the test.

(思ったよりも難しかったのはそのテストだ)


More important than anything else is honesty.

(何よりも重要なのは誠実さだ)


🔹2. 比較級 + 副詞句 / 比較級 + of the two

比較級の後に「of the two」「in the group」などを置いて限定

例:


She is the smarter of the two sisters.

(姉妹のうちで彼女の方が賢い)


This is the fastest car in the group.

(これがグループの中で最も速い車だ)


🔹3. 「would rather」「prefer」などを使った比較的選好表現

比較級を使わず、選択を比較的表す表現

例:


I would rather stay home than go out.


She prefers coffee to tea.

(彼女は紅茶よりコーヒーの方が好きだ)


🔹4. 比較の省略+形容詞や副詞の繰り返し(反復比較)

強調のため形容詞や副詞を繰り返す表現

例:


The situation is getting worse and worse.


He became more and more confident.


さらに砕けた言い方としては、 bigger and bigger や better and better も多用される。


🔹5. 比較表現における「less... than」

比較の否定形だが、文学的・洗練された言い方もある。


例えば、否定的意味合いを暗示するときなど。

例:


He is less a friend than an enemy.

(彼は友達というより敵だ)


🔹6. 比較の修飾語句で意味の幅を持たせる

比較級に加え、修飾語句や副詞でニュアンスを調整

例:


She is considerably taller than her classmates.

(彼女はクラスメイトよりかなり背が高い)


This is marginally better than the previous version.

(これは前のバージョンよりわずかに良い)


🔹7. 比較級 + to do / 比較級 + that節

比較級の後に不定詞やthat節を取って意味を拡張

例:


It is better to be safe than sorry.


The situation became worse than I expected.


🔹8. 比較級+「as」省略の倒置構文

「Not so/as + 形容詞 + as ...」の倒置で強調や文語的表現になる。

例:


Not so easy was the task as I imagined.

(想像したほど簡単ではなかった)


🔹9. 比較表現における仮定法的用法

比較級と仮定法を組み合わせた表現

例:


If I were taller, I would be able to reach the shelf.


The sooner you leave, the better it would be.


🔹10. 比較対象が「仮想・抽象的」

比較対象が具体的でなくても使う表現

例:


Nothing is more important than peace of mind.


He values freedom more than anything else.

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