第3話〜それぞれの対応1
side人族
コンコンとノックされる音が無音で張り詰めた空間に響く。
「緊急事態につき、ご連絡です」
「所属は」
扉越しに重々しい声で、ノックをしたものに問いかける。その声色は警戒や威圧感を感じられる。
「第2軍教皇護衛隊、三番隊隊長ノエル=カーサスと申します」
「入れ」
門の横に待機していたものたちが扉を開け、名乗り上げたものがその中に入っていく。そして跪(ひざまず)き、手紙を上に差し出す。
「もうよい」
「はっ!」
敬礼をし、立ち上がるのだった。
「失礼しました」
執務室から出ていくと同時に、開かれていた扉が閉められる。しっかりと折られ、封をされている手紙を雑に開く。そこに書かれていたのは、「魔物の国との戦争をしろ」と書かれている。そして、付け足すように「神がそれをお望みだ」と付け足されている。
「戦争は不可避だな」
手紙を書いていく。書き終わり、封をした時だ。近くに置いているベルを鳴らす。天井から執事が一人降りてくるのだった。
「これを軍部に届けろ」
「御意に」
その一言で執事が消え、それぞれの軍部にこの手紙がコピーされ届けられるのだった。会議があるから15時に集まれとの連絡が書かれたものだ。緊急性を示すように赤色の紙で神を表す金色の蝋で封をされているのだった。
緊急性のある神託を意味している。そして、会議が始まろうとしているのだった。
___
15時がやってくる。続々と軍服に身を包んだ者たちが、会議室の中に入ってくるのだった。そして、最後に王が入ってき、最奥の椅子に座るのだった。向かって右側には、黒の軍服を身につけたものがいる。その隣にはローブを身につけたものがいるのだ。
魔法使いと騎士としての軍が交互に座っている。まだ騎士の方が優先度が高いとされているのだった。そして、左側には白の軍服を身につけたものと白衣を身に纏ったものだ。白衣の方は、教皇護衛軍で、もう片方は生産系を司(つかさど)るものたちがいる。
「では、始める。昨日の午後2時のことだ。教皇が神託をもらった」
そのことを王の口から告げられるとザワザワとした声が広がる。
「で?その内容は?」
「王の前だぞ!慎め!」
中間あたりから声がし、先頭にいる白の軍服が咎めるのだった。
「よい、よい。その信託の内容は、魔物の国の全滅だ」
「魔王を殺すことではなく?」
「ああ、全滅しろと言っている」
魔物の王、魔王の討伐命令が出たのは数百年前のことだ。おとぎ話とされているがそれが実際に起こったことを貴族やこの軍にいるものはよく知っている。
そのため、少し緊張感が走るのだった。何万人もの人間が戦争に行き、帰ってきたのは一桁とかそんな感じの戦争だったようだ。記録にはこう残っていた。
「この会議を集めた理由は?」
「どう攻めるかの会議をしようと思ってな」
「半分くらいで攻めていくのはどうだ?」
「いや、ここは報復も兼ねて防衛費の捻出を」
「あ?それは兵士の量の調節からだろ」
ゴタゴタと勝手な話し合いが行われていく。
「静まれ!攻めるのは確定だ。なら、攻めることから考えろ!!」
王は何もせず、茶を飲むのだった。決まったのは軍の派遣だ。魔物の国に一番近い地域に軍を派遣することが決まったのだった。その軍は下っ端だ。軍隊の階級は1〜10まで存在している。
魔導軍の9、10部隊と騎士軍8、9部隊が行くことになったのだった。派遣が終わってから食料を追加支給すると決まった。
そして、国としての演説に入るのだった。
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