第6話 レベルアップ
あれから1階層を歩き回ってスライムを見つけては踏みつけ続けた。
どうやらこの階層ではスライムしか出現しないみたいだ。他のモンスターと全然出会わないのだ。ますますイージーモードなダンジョン。私のテンションは爆上がりでであった。
そして、10匹目のスライムを踏みつけた時にいつもの脳内に響くアナウンスに変化があった。
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーーレベルが上がりましたーーー
経験値とか言ってる時点で来るだろうとは思っていたが、本当にレベルアップするとか、ゲームみたいだ。
しかし、レベルアップはしたもののステータスなどは見えないようだ。
まぁ、ゲームや小説の世界ではないので、人の強さなどを数値化する術は現在の技術を持ってしても出来ないのだろう。
今の所、レベルアップによる実感等は感じられないが、ひょっとしたらこの世界で私だけがレベルアップしているんじゃないかと思うとコレはコレでテンションが上がってしまう。
よくある創作物だと、力が強くなったり、素早くなったり、頭の回転が速くなったりとか、ひょっとして魔法が使えるようになったり……
いかん、また妄想の世界に浸ってしまうところだった。
気を取り直して、私は22時までと時間を決めてダンジョン探索を進める事にした。
だがしかし、人生には落とし穴ってのが必ずある。
仕事に慣れてきた新人が調子に乗って大きな失敗をやらかすアレだ。
そう、今の私の状況は一つ間違えば命に関わるかも知れない。
目の前には大量の敵。そう、大量の敵に囲まれてしまったのだった。
なんて大袈裟に言ってみたものの、全然そんな事はなかった。
要は大量のスライムに囲まれてしまったのだが、所詮はスライム。
私はスキップよろしく、ご機嫌なステップでスライムを蹂躙していく。
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーーレベルが上がりましたーーー
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
ーーースライムを討伐、経験値と500円獲得しましたーーー
響き渡る脳内アナウンス。たまに上がるレベル。
この日、私は100枚近い500円玉を獲得したのだった。
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