架地

群馬鹿砦

第1話 架地

か‐ち【架地】 〘名〙

① 不安定な土地のこと。〔唐太宗‐置酒坐飛閣詩〕

② 存在しない土地のこと。 ※西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一一「抑、伝説にあるアトランテイウス大陸なる架地では」

③存在しない番地。②から転じて

④(形動)不確かな前提に基づくさま。 ※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「そんな架地な事を宛にして心配するとは」 〔福恵全書‐蒞任部・攷代書〕

⑤災害が繰り返し起こる土地のこと

⑥何かを吊り下げるための土地のこと。崖と崖を繋ぐ橋の土台部分のある土地のことなどを言う。

⑦交通の要所のこと。土地と土地をつなぐ土地のこと。⑥の意義から橋のイメージからか。

[語誌]漢籍に典拠を持つが、近畿地方でかつて使われた「禍地(カチ)」が①の意義と混同される過程で集合し、⑤の意義が生じたものと思われる


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