魔界カフェの参謀ですが、今日も胃に平穏がありません

霜月

プロローグ



「お前、もっと効率ってもんを考えろ!!」



 深夜のオフィスに、怒鳴り声が響いた。



 デスクには山積みの書類。鳴り止まない電話。上司の無茶ぶりと、部下の尻拭い。毎日、俺の胃は荒野のようにボロボロだった。



 ーーそれが、俺の『前世』だ。



 ブラック企業で働き続け、心と胃袋を削りに削って28歳で人生終了。名前は長谷川慎はせがわしん。享年28。職業:社畜。特技:胃薬の早飲み。



「……次の人生があるなら、絶対に働かねぇ」



 それが俺の最後の願いだった。しかし、次に目を覚ました先は、楽園でも南国でもなく。重苦しい空気漂う長机、資料の束、謎に堅苦しい椅子並び。



 そう、そこはまぎれもなく……。



「……また会議室かよ!!!!!」



 しかもここ、魔王城って書いてあるんですけど?!?!



 こうして俺は、転生早々『魔王軍の参謀』を任され、第二のブラック人生を歩み始めることになったのだった。



 ーー俺の胃に平穏はない。

 



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