海の底とはなんなのか

海とはなんと恐ろしいものか。

何がいるのか、何が漂っているのか、わかったものではない。


足のつかないほど深い場所なんてもってのほかだ。

気づいたら足がなくなっている…なんて考えるとパニックになってしまう。


しかし、一番恐ろしいのは‘深海‘だ。

私たちを照らしてくれる光なんて、どこにもないのだから。


「なぜそこまで海を怖がる?あんなに美しいではないか。」


そう言われたこともあるが、私には理解できない。

波の動きを見ているだけで吸い込まれそうになるし、最近は沖にも人喰い鮫が出るなんて聞く。


何が美しいのだ?

私にとっては恐怖の対象でしかない。


知らないのか?海の底に何がいるのかを。

いや、海の底が‘なんなのか‘を。


海の底は一つの生き物で、いつだって私たちを飲み込もうと口を開けて待っている。

誰も見たことはないかもしれないが、私は知っているぞ。


あれが一体なんなのか。

私たちの上にいるものだよ。


人間はつくづく愚かだ。

自分たちが生物の頂点にいると信じて疑わない。


近々、それが覆るとも知らずにな。


‘あれ‘が何かが全世界に広がった時、「海は美しい」なんて二度と思えなくなる。

おそらく、海そのものを無くそうなんて考える輩も出てくるかもしれない。


深淵の怪物によって、私たちは身も心も貪り食われるのだ。

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