死体は死を招く最高の餌
「4月1日 金曜日 ◯◯市にて、性別不明の遺体が発見されました。しかし辺りに痕跡は残されておらず、警察は身元の判明と犯人の逮捕に尽力しています。」
スマホのニュース記事で、身元不明の遺体発見ニュースが報道されている。
「ふーん…身元不明の遺体発見だって。最近こういう事件多くない?」
「だな。この辺も物騒になってきてるのかねぇ。」
二人の男女が、細い裏道を通りながら会話をしている。
現代人の性だろうか、スマホに夢中になり、道の中心に転がっているものに気がつかなかった。
「うぉ!?」
男性は‘それ‘につまづき、転んでしまう。
やれやれといった表情で、女性は手を差し伸べようとした…しかし、つまづいたものを見るやいなや、顔を真っ青にして逃げてしまった。
「おい!なんで逃げ」
その瞬間、取り残された男性の全身に悪寒が走った。
腕を何かにがっしりと掴まれている感覚がしたのだ。
腕を掴む何かを振り払い、全速力でその場を走り去ろうとした。
しかし、いくら走ってもその道から逃れることができなかったのだ。
まるで道そのものが生きているような感覚さえある。
「なんなんだよ…この道、どこまで続いてんだ!」
息切れし、塀のそばにへにゃりと座り込む男性の耳元で何かがぎゃあぎゃあと叫ぶ。
それは助けを呼ぶ声にも、何かに怯え泣き叫ぶ子供の声にも、どこかへと誘う声にも聞こえた。
男性は発狂した。
わけのわからない言葉を叫び、天を仰いだ。
そしてそれに呼応するかのように、空が落ちた。
「4月2日 土曜日 ◯◯市にて、またもや性別不明の遺体が発見されました。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます