スキル「編集」は無限の可能性を秘めている!~遺伝子組み換え美少女ハーレム物語~

村雨吾妻

第1話 スキル覚醒

 「うぐわー!!!」

 15歳の誕生日に起こる「スキル覚醒」には無限の可能性が秘められている。

 スキル「剣術」やスキル「魔法術:火」などに目覚めれば、国立冒険者高等学校への進学が開かれるし、スキル「万能言語」などに目覚めれば即国家防衛省からスカウトが来る。

 俺、鷺ノ宮あたりは都内の公立中学校に通う中学三年生。

 成績は上の下。運動は中の上。容姿は中の中。特技は絵を描くことと読書感想文。小学1年から6年間毎年読書感想文が市の展覧会に選出されている。

 家は結構裕福だ。

 3年前に病気で死んだ母さんの保険金が数千万まだ残っているし、親父は現役の医者なので割と稼いでいる。

 金食い虫の弟が都のサッカーチーム「サンビルズ東京」のU12に所属しているため遠征費やら合宿費やらで出ていくが、対して俺は何の習い事もしていない。

 そして、将来は親父の後を継いで医者になれたらとは思っているが、地頭は悪くないと言われる一方一日何時間も勉強する根気が乏しい俺は中学の担任教師から「頭も成績も悪くはないんだが、医学部はもうちょーーーっと頑張らないと無理だぞ?」と言われている。

 そんな俺は、この15歳の「スキル覚醒」に自分のまだなってもいない医者人生をかけていた。

 スキル「記憶力強化」やスキル「集中力倍加」とかに覚醒すれば成績も上がるだろうし、はたまたはスキル「魔法術:回復」にでも目覚めれば魔法医学大学への推薦がもらえる。

 だというのに、誕生日の朝、目が覚めて脳裏に浮かんだスキルは「編集」だった。

 思わず、某筋肉ヒーローのやられ役みたいな情けない声が出てしまったわけである。

「へ、編集って、編集術ってことか。出版社にでも就職すればいいのかよ!医者になれなきゃ意味ないんだってば!」

「兄ちゃんうるさーいんだよお!!!今何時だと思っているんだ!!!!」

 隣の部屋の弟が壁をドンドンと叩いている。

「ご、ごめん。静かにするよ……」

 しまった、スキル覚醒が楽しみすぎて4時に起きてしまったんだった。

 スキル覚醒自体は15歳の誕生日になった瞬間起きると言われているが、スキル習得はスキル覚醒の後夜寝ている間に、魂で眠っていたスキルシードが脳で開花するために起こるとされている。

 その昔、スキル覚醒が楽しみすぎてすぐにスキルを使うために誕生日に徹夜して寝ないでスキルの練習をしようとした若者が誕生日になっても一向にスキルが使えなくて3日間徹夜してもまったくスキルが使えなく絶望のあまりふて寝して目が覚めたらスキルが使えるようになっていたという逸話がある。

 そのため今では、スキル覚醒の日の夜はぐっすり眠って、朝起きてからスキルを確認するように推奨されている。

 そのため、今日はこんな時間に起きたのだが……。

 さてとて、とりあえずスキルがどんなものか使ってみるとするか。

「スキル「編集」!」

 瞬間、脳内で開花した俺のスキル「編集」のスキルシードが身体のありとあらゆる所に根を張っていく。

[編集: 編集の対象を選択してください。 

     1、脳

     2、細胞

     3、遺伝子 

     4、閲覧不可 *選択できません

 ]

「え、ナニコレコワイ」

「脳って何さ!い、遺伝子って……」

 恐る恐る目の間に現れた透明なボードを確認する。

「あ」

 触れてしまった「遺伝子」の項目に。

 ブンッというボードがさらに展開する。

「ヤバ」

 慌ててボードを閉じようするも。

 ブン。ブン。ブン。ブン。ブン。

「ああ、あ、あっ。ヤバい、これどうす」

 ブン。ピ。ブン。ピ、ピ、ピ。ブン。

「どーすればああああ!」

[編集: 編集の対象:3

     編集のモード:ダイレクト

     編集のコード:415235882XYYHJKL

     完了コード: ZZX+

「え、やっと止まった。あ、や。やってしまったかも」

 なにかとてつもなくヤバいことをしてしまった雰囲気。

「き、キャンセル!!」

[編集:  ZZX+は強制上書きモードです、キャンセルはできません]

 さぁーっと、全身の血の気が引いてく音がした。

「ああああ、身体がなんか痛くなってきたんですけどっおおおおお!」

 ぶちぶちぶちぶち。

 あ、ーーー激痛で意識が落ちる。




 ゆさ。ゆさゆさ。

「もしもし。もしもし」

 ゆさゆさ。

「ん、うーん。なんか体が軽い……」

「あ、起きた」

「ん、遥。ごめん、今起きたわ」

 ゆさっ。

「えっと。俺は遥ですけど。お姉さん、あたり兄ちゃんの彼女さんですか?あたり兄ちゃん何処にいるか知りませんか?」

 うーん、なんか声の調子が悪い。

「遥、何言ってんだよ。俺があたりだろ、彼女なんかいないよ。あ、もう7時か朝飯作るからちょっとまっててよ。とりあえず顔洗ってくる」

「え、ちょっと。お姉さん!」

 俺は洗面所に行ってそっこーで顔を洗おうと、鏡を見た。

「…………。誰この美少女」

「何してんですかお姉さん。勝手にウロチョロしないでくださいよ!」

 …………。

「遥。お、俺。女の子になっちゃったみたい……。」

「え、スキル「性転換」にでも覚醒した兄ちゃんってことですか?」

「え、えっと。そんな感じかも……」

「えーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 鷺ノ宮あたり、15歳。これからどーなっちゃうの俺!?

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