第7話 会議




「外出の許可、ということですね?」




 軍の作戦会議室。


 薄暗い照明の下、数人の軍関係者と白衣の人たちがテーブルを囲んでいた。




 中央に映し出されたホログラムには、セリアたち三人のデータが表示されている。




「ええ。聖女たちの嘆願です。特にエルナという少女が熱心に望んでいたようですね」




 一人の白衣が、冷静な声で答える。




「面白い。まだ幼い彼女たちが、この世界の本質を何も知らずに、外を夢見るとは。」




 軍服を着た男が小さく笑う。




「まあいい。その範囲内なら、多少の自由は与えてもいいでしょう。 それが彼女たちの安定を保つことにつながるのならな」






「問題は採血量の増加ですね」




 別の者が言った。




「今回の外出に際して、通常の1.5倍の血液を提供してもらいました。その影響がどの程度出るか……」



「体調を崩すほどならば、それもデータのうちでしょう」




 軍の上層部は、まるで機械のように冷たい態度だった。




 ——そして、彼女たちがどこへ「外出」するのかも、すでに決まっていた。




「区画E-03の管理環境を使用する。 昨日、電光パネルの調整も終えている」




「では、これで決定ですね」




 静かに会議は進行していく。




 “偽りの空の下で、少女たちは何を思うのか”

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