再編集前の雑記
黒い三連星=ドムの思い込み
ファーストを観ていた人ほどすんなり受け容れてしまったのではないだろうか?
黒い三連星と言えばドム。宇宙用のリック・ドムに乗っている彼らも見ても、違和感を覚える人は少なかったと思われる。
しかし、劇中のガイアとオルテガはマ・クベによって軍を追い出された退役軍人。
仮に退役時にリック・ドムに搭乗していたとしても、それはジオン公国軍の所有物であって彼らの私物ではない。退役時には要返却すべきものだ。
例えば、現実世界で会社から社員に貸与されるPCやスマホの様に。
つまり、2人は何らかの経緯でジャンク屋家業に身を投じ、自由意志で私財を投じてリック・ドムを得たと思われる。そこに至るまでの、恐らく、悲哀に満ちた元エースの生き方。
以下、考えてみたいと思う。
■第1章:黒い三連星の戦術と機体選択の整合性
そもそもの歴史で、なぜドムに乗ったのか?抑えておく。
黒い三連星(ガイア、オルテガ、マッシュ)の駆る3機のMS(モビルスーツ)による高機動の波状攻撃。これが彼らの最大の強みである事はあまり説明がいらないだろう。
ポイントとしては、彼らの戦術として確立された頃に搭乗していたのはザクⅡだった事。
▼ルウム戦役
MSV(プラモ、雑誌などで展開された設定)では、ザクⅡで攻撃を実行。連邦軍旗艦を撃沈、司令官のレビル中将を捕虜にするなどの戦果をあげた。
※上記は、シャアのガンダム強奪を起点に大きく歴史が変わり始める前の出来事。ジークアクスの世界線でも同じだった、と考える。
▼オデッサ基地防衛戦
苦戦し始めたジオン地球方面軍への援軍として地上戦に加わる。重要拠点オデッサ基地の防衛に際し、軍から彼らに課せられたのがガンダム討伐。
それに際し、陸戦用MSドムを受領する。当時、他のMSになかったドムだけの最大の強みはホバー走行。二脚を使って歩くのではなく滑る様に進む機動性の高さが地上戦でのアドバンテージとなる。
黒い三連星の強みであるジェットストリームアタックを地上戦でやる際、これほどマッチングの良い機体は当時のジオン軍では他にない。
軍の期待、パイロット側からの要望。これらがうまくマッチングした結果のドム受領だったと思われる。
【補足】ジークアクスの世界線において、オデッサ防衛戦に参加したか?地上に降下したか?も不明。つまり、陸戦用のドムに搭乗すらしていない可能性もある。
■第2章:ジークアクスにおける終戦後の人生
2人の境遇を簡単にまとめれば以下の様になるだろう。
・マ・クベによって軍を追われた。
・ジャンク屋とクランバトルの賞金で何とか食いつないでいる。そして、シャアが赤いガンダムで手柄を独占したせいで自分達が手柄を立てる機会を奪われてしまった。事実関係は不明だが、少なくとも本人たちはそう思っている。
▼ジャンク屋になった理由
MS(モビルスーツ)の元パイロット。この経歴はジャンク屋と実に相性がよく、キャリアチェンジによる負担が割と少ない。
宇宙に漂う戦艦やらMSの残骸を回収して工業製品の資材製造業者へ売却。多くはそういった鉄クズ回収だが、中には高額取引が期待出来る物もある。MSの動力源である、熱核反応炉、はその一つだろう。
その回収作業にMSは最適だ。元々、工業の製造ラインに携わるモビルワーカーとして開発された作業機械。そもそもの使い方をするだけの事。
「何か職を見つけねば」、そう考え出した時点。割と早い段階で候補の最上段に浮上したのではないか。それがかつての英雄の末路だったとしても、彼らにとっては一番マシな選択だったのかもしれない。
▼ジャンク屋の初期投資
ジークアクスで軍から民間への払い下げが確認されているジオン系MSは、ザクⅡとリック・ドム。
初期投資費用を抑えたいなら旧式のザクⅡを選択すべきだろう。まず、市場での売値がより安いであろう事。メンテナンス費用も同様、ランニングコストまで見据えれば断然ザクⅡだった。
■第3章:赤いガンダムに象徴される私怨
【推測】ジャンク屋を始めるのとほぼ同時期。赤いガンダムとの戦いを意識したのではないか?
クランバトルの生配信を目にする、もしくは、そういった物があると耳にした際。赤いガンダムの存在も知った。
シャアの乗る赤いガンダムに手柄を奪われた。そう思い込んでいるガイアとオルテガにしてみれば、転落の始まりの象徴。私怨は討伐を決意するに至る充分な動機となる。
仮にジャンク屋をやるだけならばザクⅡで充分。また、クランバトルに参加するにしても、賞金を稼ぎたいだけならザクⅡで充分。ジェットストリームアタックに対応出来る対戦者はそうそう現れなかっただろう。
だが、赤いガンダムと戦うなら話は違ってくる。ジャンク屋家業にはオーバースペックだが、より高い戦闘力を有するリック・ドムを選択する意味がある。
■第4章:私怨の果て
赤いガンダムを倒して名を上げれば傭兵に。オルテガの台詞に、その様な淡い思いを描いていた様なものがあった。
だが、結論から言えば勝ったところで2人の生活はあまり変らなかった。名があがったところで傭兵として雇ってくれる民間軍事企業はなかっただろう。
2人はジオン公国軍のマ・クベ中将に疎まれて軍を追われた。そんないわくつきの者を雇った民間軍事企業は、マ・クベ中将に目を付けられジオンとの取引が停止される危険性があるからだ。
この場合、いよいよ地球連邦軍に鞍替えする未来も見えてくる。
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