第6話  宝はどこだ

「シスター、宝の無知のチカラを手に入れてどうするつもりですか。」

「そうですね。全宇宙を支配する力は

カナメ、ルナあなた達にあげるわ。

その力を持って帰れば、

ハック星、海賊制令部隊長ジャンボも

きっとあなた達を見直すはずよ。

落ちこぼれの異名は返上できるはずよ。

それに今の私にこの全宇宙を支配しようとの

欲はないわ。

ハック星の種をまき、ここの地球人たちが

穏やかに幸せに暮らせていけることを望んでるだけよ。」

そしてシスターはハック星のシンボル、戦士女神像のようににっこり微笑んだ。

「でもカナメ、ルナ気を抜かねでね。

これでも私はシスターの前に海賊。

ハック星人ですからね。ふふふ。」

ルナが「シスターコワいんだけど。」

クレアが「ルナ、失礼だぞ。シスターは優しい。」

八太郎も「シスターは宇宙一や・さ・し・い」

ルナが「そうね。ごめんなさい。確かにシスターはやさしい人だわ。

私達にほら、こんなにおいしいブイヤベースのスープをごちそうしてくれるんだもん。」

僕も「そうだな。」と相づちした。

が、たぶんシスターはただのハック星人じゃない。

シスターの服は着ているが、立ち振る舞い、言葉遣い、無駄のない身のこなし方。

そして、この戦闘能力の見えない圧力が答えを出している。

シスターは、いったい何者なんだ。

それに海賊制令部隊長ジャンボの名前を当たり前のように知っていた。

制定部隊長の名前はジャンボだ。

しかし、実名を知っている人間は少ない。

通常は部隊長シャークとしか呼ばれている。

僕とルナを拾って育ててくれた育ての親だ。

父親だ。

今回の任務は隊長自らが僕らを指名してくれた。

だからこそ、この地球で宝の無知のチカラを

絶対に探し出すつもりだ。

「シスター。名前を教えてくれますか?」

「名前?そうね。いいわ教えてあげるわ。

エーリオ。エーリオ・ゴブザード。」

「えっ?エーリオ。ハック星のシンボル、戦士女神像と同じ名前だ。

シスター、まさか本人?

でもエーリオ戦士女神は300年も前の実在だ。

それに300年前の宇宙隊戦争の英雄。

宇宙第3惑星銀河ボイド一帯をライオン星から奪い取った英雄。」

「カナメ、よく歴史を勉強しているのね。」

ルナも「私も学校で習ったわ。」

クレアが「シスターそれ以上、話さないでください。

ライオン星の残党かもしれません。」

「それは無いわ。ほら。」っと宙に電子映像PCを開いた。

その中のメールに

「親愛なるエーリオ 私の息子カナメとルナを頼む。ジャンボより。」

この2人はつながってるんだ。

そしてメールの最後に宝の無知のチカラは長崎に。とあった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る