第9話 消える

 詳細は控えます。


東京・阿佐ヶ谷のガード下で、ある業界の方と呑む機会があり、その時の話題に、亡くなられた女優さんの話が出た。

知る人ぞ知る方だった。


「先月、一緒の仕事だったんだけど、ぜんっぜん、そんな気配もなくてさ、あちこちから連絡来たんで、行ってきたよ、お通夜に・・・」


「はぁーそれは残念でしたねぇー」


「あんな悲しい葬式もないな、んー、でね親しかった奴にも聞いたんだけど、まるで心当たりがねぇんだと・・・」


「なんか悩んでたんですかね」


「んー、明るい性格で、周りのみんなにも評判良かったし、危ない噂もないしなぁ、トラブルや借金も無かったって・・・」


そこで私は思い出した。

「あっ・・・」

「なに?」

「怒らないで聞いてください、悪気はないんで」

「だからなに?」

「いやぁ・・それ、祟りかも・・・ホラー作品やったでしょ彼女」

「ん、そうだっけ?」

「はい」

まずいことをやってたのです。

だめなホラーを・・・

「あーそういえば、そんなのあったな鳴り物入りのなー」

「はい、コケてましたけど、偶然ダイジェストだけ見たんですけど実際よくやるな、怖いもの知らずだなと思ってました」


そんなことがあるのかと聞かれ

そういうのに詳しい作家さんをその場に呼び出して、その危なさについて語ってもらい、ご丁寧に本物の怖い写真も見せてもらった。

「いやーやっぱり、あるのかな、そんなこと」業界さま

「ありますね」作家さま

「・・・・・」わたし


詳細を書けないのが残念ですが、ヤバイと有名になっているような危ない怪談や場所は、避けたほうがよいです。


 聞くのもこわい・・・


残念ですがマズイ作品に携わったPなど関係者は

業界からも、人々の前からも消えました。


改めまして

お亡くなりになりました方の御冥福を、お祈りいたします。

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