灰の空に触れて

ねほりはっとう

立つ鳥跡を濁して。

EP.0 終幕。

 2025年。魔法によって発展した世界。人は魔力によって生活し、魔獣と契約を交わていた。人は魔力を貰い、対価として魔獣は生贄を求めた。しかし、人は愚かだった。魔獣を解体し、虐待し、研究材料にした。それによって数多あまたの魔獣が亡くなった。全ての魔獣との契約が切られた。魔獣は人に魔力を提供しなくなり、人は贄や生き血を魔獣に捧げることはなかった。やがて、それは争いに発展していった。


最初は魔獣が優勢かと思われた。だが、当然魔獣も食糧が不足し、数を減らした。かといって、人にその戦況をひっくり返す力はなかった。そうして戦況は泥沼化していった。


最後に残っていたのは瓦礫、骨、そして灰。


後には何も残らなかった。

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