第2話 ちょっとしたことで

僕は最近TVのニュースを見ていて、思うことがある。例えば芸能人の浮気や不倫、離婚などのニュースだったり、どこかで殺人事件があったりだとかを見ると「この人も何かがきっかけでこんなことをしてしまったのだろうか」と。と言うのも僕自身ギャンブルや不倫をして今は別居中であり、離婚する確率が高い状態だ。なぜそんなことをしてしまったのか、僕自身としては一番の原因はストレスだったと感じてる。仕事のストレス、結婚生活でのストレスなどがあり、ストレス発散する術を僕は持っていなかった。そんな時パチンコに学生時代何度か友達に付き合って行ったことがあり、社会人になって給料を貰って自由に使えるお金が増えたことで何となく一人で行ってしまったのが始まりだった。不倫に関しては今でも何でしてしまったのだろうと後悔ばかりしてしまうが、おそらく当時の僕は新しい刺激や強い刺激が欲しくてそんな行為をしたのだと思う。それも結局は"ちょっとしたこと"が積み重なって作られたストレスが原因だ。

 僕は自分自身が問題行動をしたことで僕と同じようなことをした人や犯罪を犯してしまった人のことを「この人も僕と一緒で何かがきっかけでやってしまったのだろうか」「もしかしたら家庭環境や普段関わっている人からの影響でこんなことをしてしまったのだろうか」などと思ってしまう。それと同時に「誰でも犯罪などといった一般的に悪だと言われる行為をする可能性は十分あり得るんじゃないか」と僕は思うようになった。正直自分自身もまさかこんなことをしてしまうなんて思いもしなかったし、どこか自分とは無関係なことだとさえ思っていた。だけど現実は家庭を壊してしまうような酷い行為を僕はしてしまったのだ。そんな経験をしたからこそ僕は悪いことをした人に対して見方が昔と変わってきた。決してその人達を擁護するわけではないが、僕だってあなただって犯罪を犯さないなんて絶対言えることではない。僕が言いたいのはほんのちょっとしたことがきっかけで人は良くも悪くも変わってしまうのではないだろうかと思う。

 ちょっとしたことで人生は変わると僕は自分自身の経験で学んだ。学んだのは良い方ではなく悪い方であったが、きっと僕の人生に置いて必要な経験だったんだと思うようにしている。僕はギャンブルや不倫行為を通して学んだのは「自分自身を大切にすること」だった。ギャンブルも不倫もどちらも一時の快楽のために大切な時間を捨ててやっていた行為である。たしかにギャンブルをしてる時は楽しい気持ちもあったが、それと同じくらいに「仕事と嘘ついてまたパチンコしてしまった」「早く帰らないと子供達も待ってるのに」など罪悪感も感じながらやっていた。けどパチンコをしてる間は何も考えずにいられた。あの騒がしい空間にいながらも不思議と頭の中はクリアで居心地良くも感じていた。けど今の僕ならその時間を家族と過ごしたり、自分自身のために欲しい買ったものを買ったり、食べたいものを食べたりと自分自身を大切にするような行為をしていたら少なからず人生は今より良かったのではと思う。

 ちょっとしたことで人生は良くも悪くもかわってしまう。僕は自分自身の失敗でそれを経験して学ぶことが出来たことは無駄ではないと思っている。本当はそんな経験しないで済むのが一番良かったが。ただ僕は人一倍鈍感で大事なことに気付くのが遅い人間だ。きっとこれからも後になってから大事なことに気付くことがあるかもしれない。それなら早く気付けるようにしなよ!と思う人もいると思うけど僕はそういう人間だからと自分のことを認めてあげた方が楽なんじゃないかと思う。ありのままの自分を受け入れることも素晴らしいことだと思うし、案外難しいことだと思う。けどそれが出来れば"ちょっとしたこと"ではあるが自分自身を大切にする生き方に近づけるかもしれない。

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