恋を知る、熱を帯びる
桜 花音
1.恋愛プログラムは求めていません
1-1
──パパが真凛と同じ年の頃には、恋愛が楽しかったんだけどな。
いつだったか、そんな話をしたことがあったっけ。
ママとパパは中学で出会って恋に落ちたんだって。
お互い気持ちが伝えられなくてもどかしくて。
伝えてからもはじめて手を繋ぐまでにどれだけ勇気がいったのかとか。
聞いているこっちが恥ずかしくなるような話を、パパは懐かしそうに話してくれた。
今はもういないママの話が聞けるのは嬉しいけれど、親の恋愛事情は知らなくてもいいかな。
そうわたしが言ったら、パパは少し淋しそうな顔をした。
だって、しょうがないじゃない。
この前テレビの街頭アンケートでも十代が恋愛に興味あるのは五十パーセントにも満たなかった。
恋愛に向けるエネルギーがあれば推し活に向けたいと思うのが、今の世の中だもん。
それでじゅうぶん、今の生活に潤いがあるんだから。
恋愛なんて必要ない――そう、思っていた。
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