デンジャラスワールド

ベジット田中

第1話 ムー帝国で起きたクーデター

今から1万7千年前、太平洋の真ん中辺りにムー大陸が存在した。


ムー大陸にはムー帝国と言うラ.ムー一族が支配する独裁国家が建国されていた。


紀元前1万7千年前の7月7日、ムー帝国では建国祭が行われており、ムー帝国宮殿の庭園広場では1000を超えるテーブルと長椅子と豪華な料理とワインが貴族や政治家などに振る舞われていた。


ムー帝国宮殿広場では国家元首の第15代ラ.ムー元首が集まった1万人以上の群衆に対して演説をしていた。


(ラ.ムー) この度はムー帝国建国祭にお集まり頂き誠にありがとうございます。


群衆はラ.ムー元首の一挙手一投足に釘付けになっている。


(ラ.ムー) ムー帝国は軍事力.経済力の面で、長らくアトランテイス王国に差をつけられておりました........


(ラ.ムー) 20年前に私が第15代国家元首に就任した頃、第一次再軍備計画を推進して20年間の間に、軍事ロボットの数を1500万台の増産、優秀で完璧なAIを使った帝国内の管制コントロール技術、急速な工業生産のロボット化によってムー帝国は目覚ましい成長を遂げました............


(ラ.ムー) これからの時代の覇権は、我がムー帝国が世界の覇権を握るでしよう


(ラ.ムー) さあ皆さん、私と一緒に雄叫びを上げようではないか!


(ラ.ムー) 我がムー帝国に栄光あれ!


(群衆) 我がムー帝国に栄光あれ!


ラ.ムー元首が壇上での演説を終了して、おなじみの合い言葉を連呼する。

興奮した1万人の群衆はラ.ムーが発した合い言葉を大合唱で叫ぶ。



(群衆) キヤー! ウワー!


ラ.ムー元首が壇上を降りると、どこからか悲鳴が聞こえてきた。


ラ.ムー元首の護衛が、すぐさま駆け寄って来て早口を捲したてて緊急速報の内容を伝えてきた。


(護衛) 大変です元首さま! 1時間前に帝国内の1500万体の軍事ロボットが反乱を起こしました。


(ラ.ムー) そんな馬鹿な事があるか? 軍事ロボットは我がムー帝国の優秀な科学者が制作したAIによって制御されているはずだろうが?


(護衛) サイタクロスと言う名前のコンピユーターウイルス感染によって軍事ロボットを管理するAIシステムが暴走を起こしています。


(護衛) 元首さま、近くの帝国港に行きましよう。友好国であるレムリア王国に一刻も早く亡命をして下さい。


(ラ.ムー) 分かった、すぐ帝国港まで案内してくれ、そして直ぐに亡命する船を出せ!


ラ.ムー元首が護衛に連れられて帝国広場を出ようとした時に全身黒色のカブト虫の様な形をした不気味な軍事ロボットの集団が入ってきた。


背丈は3メートル以上はあるだろうか?

両手には2メートルはある大きな切れ味鋭いソードを持っている。


建国記念祭に参加していた老若男女の議員や貴族をソードで斬りつけながら、国家元首であるラ.ムー元首を拘束するために辺りを隈無く捜索していた。


ラ.ムー元首と護衛は全速力で急な階段を駆け下りて帝国広場から3キロ程離れた港に急いだ。




















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