第3話 鬱金桜

フェイドアウトしていく春を惜しむ人々の微小な愁傷に


しばしの猶予をと


山頂で風に揺れている


養女の履くフリルを重ねたバルーンスカートのように


愛らしくもあり


天衣のように気高くもあるその姿を


見上げる衆目に存分に味わえというように


その姿を下に向けて咲いている


恵風と薫風の融け合うような空気の中で








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る