第2章 邂逅〜遠足編

第20話 授業開始前

日付けは3日目。


いよいよ授業開始。出席番号順に座る席。要芽さんと瑠衣んとはかなり離れてしまったが、2人は縦のお隣さん。そして、運命のいたずらか、南さんとは席が隣になった。


「やぁやぁよろしくね〜瀬谷くん」


嬉しそうに小さく手を振ってくる南さん。

サイズ不相応のカーディガンが、萌え袖の役割を果たし、その様子は正直とても可愛らしかった。


「そういえばさ、あの2人とはどんな関係なの?

仲も良いみたいだしさ、ちょっちゅ気になるよねぇ」


南さんはウチに身体を寄せグイグイ聞いてくる。こういう恋愛系の話が好きなのかもしれない。


「要芽とデキてるの? それとも瑠衣? 入学して早々に可愛い女子2人も連れてたら話題になっちゃうよ〜?」


うーん、こういった場面ではどう乗り切るのが正解なんだろうか····。とりあえず当たり障りのないセリフを言ってかわそう。


「ご想像にお任せしますよ〜」


「え〜?」


これならいい感じの返しになったはず·····


「デキちゃったのか〜」


「何か意味合い変わってません?」


この方はどうも斜め上の解釈されてしまうから日本語って難しい。


「それにあの時は南さんも一緒だったじゃないですか。ウチの中ではもう1人美少女連れて歩かせてもらった感覚ですよ」


「嬉しいけど固い固い。タメで話してきなって〜」


「じゃあちょっとずつ慣らしていきます····」


「はい、早速敬語〜」


南さんはそう言って笑うとちょっと物思いにふけるようにため息をいた。


「私だけ名字呼びで敬語とか、ちょっと距離感じちゃうじゃん······」



彼女がため息と共に吐いたセリフはウチの耳に届くことは無かった。


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