第117話

が、その時。



「エマちゃん、ダイキくん!優先生を困らせたらダメだよー!」


ピアノを弾く女のセンセーがやってきて、エマとダイキの手をほぼ強引に握った。



「ダイキくん、エマちゃんを呼びに行ってくれてありがとうね、エマちゃん、優先生に褒めて貰えるように頑張ってお歌うたおうね!」


その言葉に、エマもダイキも顔を上げて女のセンセーを見る。


流石だ、と思った。



なんつーか、個人個人に的確な褒め方してるっつーか…。

ガキが求めてる事を言ってるっつーか、なんつーか。





笑顔になったエマとダイキを眺め、ホッとする俺。



センセーって、すげえな…。



エマは俺に振り返って、「上手に歌うね」と言ってそのまま他のガキ共達に混ざってピアノの前に集まった。



俺を助けてくれたセンセーは笑顔で椅子に座り、楽譜を開く。

そしてチラッと俺を見ると、また微笑んだ。

俺は軽く頭を下げる。




「じゃあまず、どんぐりころころを歌いますよー」





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