第36話 戦い後のひと時

僕達は家に帰ってから休息を余儀なくされている。


アイちゃんとタムおじいはシンオウ(神力)の全開攻撃技でマナ(魔力)とアウラ(気)がほぼ底を突き、身体中の節々が痛いらしい。


ユミアはギガント-ルスト(巨神の鎧)の完全召喚で力を使い果たし寝込んでしまった。

少し心配だけどアイちゃんが少し休んで力が回復したら大丈夫と言っていたので安心した。


勇者パーティの皆は身体中傷だらけで小さな骨折や骨にヒビが入っていたり内臓部にも損傷があるとタムおじいが体の状態を診断してアイちゃん特性のポーションと回復魔術で治していた。


流石二人に掛かれば勇者パーティの皆は全快していたがマナ(魔力)や体力の減退は否めなく、やはり休養を強いられていた。


僕とアムはもっと酷く身体中が骨折し内臓にも損傷していた、これは敵の攻撃もあるが、ほぼシンオウ(神力)を発現させた反動だとアイちゃんとタムおじいに怒られた。


しかし、まさか僕とアムでシンオウ(神力)が出来るとは流石の二人は思っていなかったので驚きと歓喜があり、何だか物凄く褒められた、アムとハイタッチしてめっちゃ嬉しかった。


タムおじい:「皆、休養した後はアトピアス王国に戻る予定か」


シグム:「そうですね、一度国に戻りユミア様の保護も連絡しないと行けませんから」


キュリヤ:「師匠たちとウルクとアムは如何されるのですか」


ウルク:「僕とアムはユミアに付いて行くよ、約束だから」


アム:『そやな、こんな敵ばっかりやと大変やからな』


クーノ:「お~二人が付いて来てくれるのは心強い」

ディ:「そうですね、私は歓迎します」


エアロン:「師匠たちはどうするの?」


アイちゃん:「そ~ね、この魔の森がこのありさまじゃ、もう此処では暮らしていけないわね」

タムおじい:「じゃから、予定通り国に戻ってみるかの、気は進まんが」


ユミア:「アイちゃんとタムおじいは私の恩人です、アトピアス王国が何かしてきたら私も戦います」


キュリヤ:「それは、ワレら勇者パーティも同じです」


アイちゃん:「皆・・・ありがとう」

タムおじい:「お~、皆・・すまんのう~」


二人の目が少し潤んでいた様に僕は見えた、なんか僕も感動していた。


ウルク:「じゃ~どうやってその国まで行くの?」


アム:『歩いて行ける距離なんかな?』


移動手段まで皆、考えて無かったみたいで数秒間、無の時間が流れアイちゃんとタムおじいが何かを閃いたように言った。


アイちゃん:「お庭にある敵の魔戦闘機があったわね」

タムおじい:「そうじゃ、あれで行けばよかろう」


クーノ:「師匠たちは操縦できるのですか?」


タムおじい:「出来ん!」

アイちゃん:「無理!」


おいおい何故、出来ないのに胸をはる?クーノさんが頭を抱え自分がまず魔戦闘機を見てみると言って調べてくれることになった。


クーノさんとディさん、シグムさんは多少の知識があるらしく魔戦闘機の構造を調べたり操縦席でどのような操縦か打ち合わせをしていた。


僕とアム、アイちゃんとタムおじいは全身が怠く痛いので余り今は動けないでいた。


勇者パーティの皆は2・3日で回復し帰国の準備を始めていた。


次にユミアが4日で回復し5日でアイちゃんとタムおじいが回復した、最後は僕とアムで何だか複雑な気持ちだった。

僕等より回復が早い年寄りってどうなってんの??!!


シグム:「タム師匠、お身体は大丈夫ですか」


タムおじい:「年寄り扱いするなよ、それより魔戦闘機は行けそうか?」


クーノ:「大丈夫ですよ、ワイらで操縦も出来そうですから」

ディ:「任せてください」


どうやらクーノさん、ディさん、シグムさんで操縦出来るみたいだ。

出発は余裕を持って2日後に決定したので今はいろいろな準備をしている。


そして出発前の夜に家の周りを少し散歩することにした。


ユミア:「ウルク、一緒に歩きましょう」


ウルク:「ユミア!・・うん歩こうか」


ユミアが後から付いてきた、少しドキドキしながら歩いていく。


ウルク:「ユミアは体調は完全復活?」


ユミア:「うん、もう大丈夫ウルクは?」


ウルク:「う~ん、まだちょっと筋肉痛だけど大丈夫」


ユミア:「これから、先の戦闘の様な大変なことがあるけど、本当に付いてくる?」

ウルク:「あ~僕とアムはそのつもりだよ」


ユミア:「・・・・けど、命の保証はないわよ・・・・」


ウルク:「覚悟の上だよ、それに修行だと思ってるから」


ユミア:「・・・私は異常な存在を知っているわ・・この前の敵なんか比べられない程の化け物を」


ウルク:「・・・・・・」


ユミア:「だから、アトピアス王国についたらアイちゃんとタムおじいに付いて行った方が良いと・・」


ウルク:「ユミア!大丈夫だよ、僕とアムはあの最強二人のシンオウ(神力)を発現したんだぜ、絶対ユミアを絶対護ってやるよ!」


ユミア:「・・・ごめんね・・・」


ウルク:「其処は謝らなくて良いよ・・ユミアに付いて行くのは僕の意思だから」


ユミア:「・・・うん・・・ありがと・・・」


ウルク:「アムも自身の意思で付いて行くからね」


アム:『{ウルクの後、付いてきたけど二人の雰囲気に出られんようになってもた、こそっと帰るか}』



僕とユミアはそれから今までのことを楽しく話しながら暫く散歩を楽しんだらユミアも落ち着いてきた。


家に帰って明日の打ち合わせで皆と打ち合わせをした。


シグム:「師匠たちはアストピア王国では死亡したことに成っています」


エアロン:「そうね、けど私達を助けるために尽力してくれたことを国に訴えるわよ」


ディ:「しかし、国王含め貴族どもも余り良い顔はしないでしょう」


キュリヤ:「もし師匠たちを捕えるなら私は国と敵対する覚悟だぞ」


クーノ:「それは、ワイもやがユミア様に影響が出るかもしれん」


アイちゃん:「皆、大丈夫よ最悪私達は又、国を出るから」


タムおじい:「そうじゃの、本来は捨てた国じゃからな」


シグム:「まぁ私達の意見を国が無視できる状況ではない、しかもユミア様までもが師匠たちの味方をすれば国は受け入れる他ないだろう」


ユミア:「そうですね、私達が味方をすれば大丈夫です」


アム:『どっちかと言えばオイラやウルクの方が問題か?』


ユミア:「大丈夫よ、アムちゃんやウルクも私達が護るわ」


キュリヤ:「そうだ、ワレらが国には手をださせん」


エアロン:「手を出してもウルクとアムなら全て倒せそうだけど」


ウルク:「まぁ、国に着いてからかな」


タムおじい:「相手の出方次第で考えよか、ユミアに迷惑を掛けんようにワシらも行動するかの」


アイちゃん:「それより、魔戦闘機はどうなの?」


クーノ:「それは、大丈夫やで」


ディ:「点検も操縦も大丈夫です」


シグム:「私やクーノ、ディで操縦し安全に国までお届けします」


エアロン:「まぁこの3人なら大丈夫ね」


クーノ:「飛行中の探知やバリアはエアロン頼むで」


アイちゃん:「それは、私が結界を張っておくわ、結界なら魔物が寄ってこないからね」


ウルク:「探知は僕やタムおじいがするよ」


タムおじい:「そうじゃの、ワシらに任せておけ」


エアロン:「ありがとうございます、じゃーそうしましょう」


シグム:「エアロン、君も頑張ってお二人に近い探知能力を付けてくれよ」


エアロン:「え~~、分かったわよ」


その後、皆でわちゃわちゃ話が終わらなかったが、明日出発なので話を終わらせ就寝した。


明日はいよいよこの魔の森以外の場所に転生してから初めて行く。


ワクワクする気持ちもあるけど、なんか可笑しい?なにかわ分からないけど気持ちが落ち着かない。


その分からない気持ち悪さは、翌日出発日に分かることになる。










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