第4話 新たな名前
バキ・バキと木を砕く音がする。
そして暗闇に眩しい光が差し込み年老いた、頭が真っ白な男の人が僕を見つめていた。
「ばぅううううあぅぅあ{助けて~~助けて~~}」
精一杯叫んだ、この時を逃がしたら死ぬと思った。
「これは奇跡か! この赤ん坊はワシへの贈り物か」
「しかしなぜ、この子は青白く光っているんじゃ」
「ん!!これは!この力の感じは・・・・」
「アウラ(気)が可視化し光っておるのか?」
巨木の根元から助け出され、なぜか僕を凝視して「これはアウラ(気)の力か」と僕を抱き上げたオジイさんが言っていた。
え!この光ってアウラ?・・・・ってアウラってなに????
オジイさんはそのまま僕を布に包み抱き抱えて、森の中を走り出した。
その速度は恐ろしく早くジャンプしロケットのように飛び出す。
「うぎゃーーーーーーーーーーー」
「ふぉふぉ、元気の良い赤ん坊じゃ」
森の中には見たこともない怪物のような猛獣がオジイさんは走りながら倒されていく
「う~ん、あれらは不味いからの~、置いとくか」
え!猛獣食べるの!!って・・・・・・・・
僕、食べられるの?????
「うぎゃーーーーーーーーーーー」
神速で走るオジイさんに抱かれ森から少し離れた小さな平原にある小屋に着いた。
そして僕の身体は光らなくなっていた。
そしてオジイさんが
「アイちゃん! アイちゃん!どこじゃ?」
「赤ん坊が木の根元に埋まってたよ~」
小屋から出てきた綺麗なオバアさんが
「なに言ってるの? タム君、どうしたの」
「って!!!!なに?その子は」
僕を驚きの顔で見つめつつ、近寄り抱き上げるアイちゃん(オバアさん)
「この子はな森の巨木の根元に埋まって居てな、身体が青白く光っておった」
「今は消えておるがあれはアウラ(気)の力の光源だった」
「アウラ(気)が視認でき青白く光るのは、ワシでも初めてみたわい」
「タム君この子は、もしかして天からの私たちへの恵みの子なのかな」
「そうじゃの、わしらアララハギ流武魔術の後継者なのかもしれんな」
ほっ・・・なんか食われるんじゃなかったみたい。
けどアララハガキ流武魔術ってなに??
あまり良い予感はしないよな~~でも食われなくてよかった。
「あぅあぅあ・・」
「んっ、この子何か伝えようとしているのかしら」
「赤ん坊が?う~~ん、アウラ(気)の申し子の様な子じゃからな」
「アイちゃんしか出来ん、魔術の記憶読心魔法で記憶を読んでみては、どうじゃろ」
「うん分かった、やってみるね」
アイと名乗った綺麗なオバアさんが両手を天に広げ何やら呪文を唱え始めた。
そして僕を見つめて言った。
「喋らなくても大丈夫、あなたの記憶をみせて」
「ただ、あなたが了承の意がないと繋げないの」
「だから、良いい?」
僕の記憶?・・・そうだな今は喋れないし、この人・・悪い人ではなさそうだし。
「あぅあぅうぅう(了承しました)」
「良いのね、ありがとう、私たちも貴方のこと知りたいの」
アイのオバアさんは僕の額に自分の額を付け記憶読心魔法を発動させた。
・・・・・・・この子の記憶が全てわかる・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・あぁ・・なんて孤独な・・・・・そして・・・・・・
・・・・・・この娘は神樹の巫女・・・・なんて正義感が強い子・・・
・・・・・自分の命を懸けて女の子を護るなんて・・・・・・・・・
そっと僕の額から彼女の額がはなれ、僕を見つめていた。
「アイちゃん、わしにも見せてくれ」
アイのオバアさんは僕を再度見つめて
「タム君にも見せて良い?」
僕はそっと頷いた。
「ありがとう、じゃタム君、タム君額を私の額に付けて」
タムのオジイさんとアイのオバアさんが額を付け、僕の記憶を見ていた。
「この子は・・・なんと良い子じゃ」
「そうね、こんな良い子は、いないわ」
二人は見つめ合い、深く頷いた。
「そうね、この子は私たちで育てましょう、良いわねタム君」
「もちろんじゃ、必ず立派なアララハガキ流武魔術の後継者に育ててみせるぞ」
いや・いや・僕は普通に育てて貰えればいいのですが。
なんか二人とも目がギラギラして怖いよ、ねっ普通でいいから。
「あぅあああぅううう(普通でいいから)」
「おう赤ん坊もやる気じゃのう、今から楽しみじゃ!」
「じゃタム君、名前を付けましょう」
「前世がどうあれ、今は新たな命なわけだし」
「私は、伝説の武人の名からウルクがいいと思うのだけど、どう」
「おう良いなじゃ!名はアララハギ・ウルクで決定じゃのう」
「うん、良い名前ね」
アイのオバアさんは僕を見つめながら名前の承諾を聞いてきた。
「あぅん」
僕は小さく頷く、正直意味は分からないが響きはよかった。
ただ伝説の武人とかじゃなく普通でいいんだけど。
「楽しみじゃ、今から修行のやり方を考えんとな」
「そうね、楽しみね、フフフ」
いやいや僕は普通が良いのだけど、不安しかない~~~~
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