ある世界線の白雪姫

19 100階建てのマンション(エレベーター無し)の最上階に住む白雪姫の世界線

　また別の過酷でコミカルな世界線では、白雪姫の物語において白雪姫が100階建てマンションの最上階に住んでおり、エレベーターがない設定が加わります。

　この状況が物語に物理的な試練とユーモアをもたらし、女王様や王子様の行動に新たなハードルを課します。

　物語は女王様が鏡に「世界で一番美しいのは誰？」と尋ね、白雪姫の名を聞いて嫉妬に燃えるところから始まります。

　彼女は毒リンゴを手に、老婆に変装して白雪姫を排除しようとします。

　しかし、白雪姫の住所が「森の100階建てマンション、最上階」と判明。

　エレベーターがないため、女王様は「私が一番になるためなら、この階段だって登るわ！」と意気込み、毒リンゴを抱えて階段を上り始めます。

　50階で息切れし、80階で膝が笑い、99階で「もう…無理…」と倒れそうになりますが、執念で100階に到達。

　白雪姫は7人の小人たちと最上階で暮らし、階段のおかげで外部からの侵入が少なく平和です。

　女王様が汗だくで「お嬢さん…このリンゴを…どうぞ」と喘ぎながら差し出すと、白雪姫は「大変だったね、おばあさん」と受け取り、食べて眠りに落ちます。

　小人たちは「姫が！この老婆怪しいぞ！」と騒ぎ、女王様を追い払いますが、彼女は「下りる体力…ない…」と階段でへたり込みます。

　鏡に「白雪姫は死んだわね？」と尋ねますが、通信が届かず保留に。

　王子様が登場し、白雪姫の噂を聞いてマンションへ。

　彼も「100階！？マジか！」と驚きつつ、「愛のためなら！」と階段を駆け上がります。

　30階で休憩、60階で水を乞い、90階で這うように進み、100階で「白雪…姫…！」と息も絶え絶えに到達。

　ガラス棺の彼女にキスをすると、毒の効果が薄れていたため目を覚まし、「王子様、すごい頑張ったね！」と感心。

　小人たちは「こいつも登ったのかよ！」と驚きます。

　物語の結末では、白雪姫と王子様が最上階で暮らし、小人たちは「階段のおかげで敵が減るな」と笑います。

　女王様は下山途中で力尽き、鏡に「私が一番よね？」とやっと尋ねると、鏡は「白雪姫が目覚め、あなたは階段で負けました。お疲れ様」と冷たく報告。

　彼女は「もう二度と登らない…」と嘆きます。

　この世界線の白雪姫は、100階建てマンションの最上階で毒リンゴを乗り越え、エレベーターなしの試練が女王様を疲弊させるおとぎ話に。

　美への執着が、階段の前で力尽きました。

【投稿者コメント】

　シンプルに面白いと思いました。

　女王様なんか鏡と遠隔通信してるし。

　白雪姫を世話してる小人の体力すごいな。