花粉症の植物使い~極度の花粉症なのに転生したら植物魔法の才能がえげつないらしいです~
つきねこ。
一章 花粉症の私、異世界に転生する。
第1話 死因:花粉症
皆は花粉症を知っているだろうか?
そう、鼻がムズムズしてくしゃみが出て目が痒くて頭がいたくて...のあれだ。
私、皆木梨那は極度の花粉症なのである。
そして、この世界での死因も花粉症なのである。
「…ふわぁ…ズビッ…っくしゅん!」
朝から花粉野郎の攻撃により気分は最悪です。
息しずらいし目が痒くて開けらんないし身体怠くて起き上がれないし…。
これでも結構いいマスク着けてんだよ?目薬したし薬も飲んだのにこの有り様。…それもいつも。
そのせいで会社では誰も近寄らないし大学でもそう。つまりはボッチ。悲しすぎる。
「お姉ちゃん大丈夫そー?」
「ズビッ…うん…大丈夫…」
弟の
うらやま。
「花粉症って大変だねぇ。じゃ、朝ごはんこっちに持ってこよっか?」
「うん…いつもまじでありがと…くしゅん!」
「全然。飲み物はいつものでいいよね?」
「…うん、お願い。」
そう言うと、結羽は頷いてパタパタとスリッパの音を立てながら階段を下りていった。
ちなみにいつものとはルイボスティーだ。花粉症の症状を抑えるらしい。知らんけど。
「…あー…疲れた…」
小さい頃はここまで酷くなかったのになぁ…。
ママは結羽が小さい頃に病死してしまい、お父さんは私が高校生の時に車の衝突事故で亡くなった。
両親の残した財産を今は結羽の学費のために使っているがそろそろそれも尽きてしまう。
私も仕事してはいるものの、昇進なんて出来ずに底辺社員のまんま。
「…頭はいい方なんだけど…ゲホッ!?!?」
なにこれ頭がズキズキする⁉それに鼻つまって息できない⁉咳も止まんないし…あぁあたまクラクラする
「…ちゃん?おね…ゃん!?どう…の!?」
なんかきこえるな…ゆうに…もっとぜいたくさせてあげたかったな…
「お姉ちゃん‼お姉ちゃん‼‼まってよっ…‼‼」
「ゲホッゴホッゆ…ぅゴホッゴホご…め…んねゲホッゴホ」
「なんで!?ねぇお姉ちゃん‼‼うわあぁぁぁ‼‼‼‼」
あるよく晴れた春の日。私は死んだ。
『…花粉症で死ぬってそゆこと?マジで草』
は?
『おっとぉ起きてた?君おもろいね。…花粉症で死ぬとかあるんだぁ…そうだ!かわいそーだし転生させたろ!花粉症はそのままで!』
え?なぜ?
『んじゃがんば~!』
「…んぅ…?…あれ!?…ここどこぉ!?」
目を開けるとそこは森だった。
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