【連載小説】久しぶりの再会
遠藤良二
第1話 地味だったあの子が豹変
ねえ、セックスしようよ。そう言い出したのは高校生の頃、同級生だった
居酒屋で久しぶりに会い、合流して二人で呑んでいた時に言われた台詞。酔った勢いだと思うが、高校生の頃は地味な女子だった。いつも休憩時間には読書をしていて、友達という子はいなかったのではないか。
今は茶髪に染めて夏だからか、露出の高い服と赤いミニスカートを履いていて、すっかり垢抜けている。正直、ムラムラした。それに、誘われたからというのもあり、詩織をラブホテルに連れていって抱いた。彼女は色っぽい喘ぎ声を出していた。僕はその声で欲情した。詩織に恋愛感情があればもっと強く欲情しただろう。僕の名前は
「新沼くん! 新沼くん!」
と僕に抱かれている間叫んでいた。
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