第31話:乱入と共闘

 「次は負けないからな、覚えてろよ!」

 「ああ、こっちもだ」


 試合後に、モノノケレッドと拳を打ち合わせる。


 「ちなみに、女だからな俺は!」

 「……え、それは気づかなかった」

 「おい、何で目線下げた! 巨乳好きかゴラ!」

 「いや、そんなつもりはないって!」

 「持ってけコンニャロー! 次は絶対に泣かすからな!」

 「あば~!」


 真っ赤な招き猫を押し付けられ、フェニックスの羽を持っていかれた。


 「……ふ、レッド様の好みに合致してますわね私♪」

 「そっかあ、レッド君♪ えへっへ~♪」

 「レッド先輩、やっぱりっすね」

 「風紀は乱さないでよね?」


 チームの女子からの扱いが酷い!


 「レッド、いつか今日より痛い目を見るぞ」

 「女難はどうにもできんな」


 ブルーとゴールドも待ってくれ!

 確かに巨乳疼きは否定はできないが、やましい事は一切ない。

 そう言えば、黒羽さんも胸は大きめだったな。


 「レッド様!」

 「レッド君!」


 いきなり、左右にブラックとイエローが来て俺を拘束した。


 「ちょっと、どうした?」

 「レッド様、誰の事をお考えになったのですか?」

 「レッド君、柔道の稽古しようか?」

 「ちょっと、勘弁してくれ!」


 俺は二人に連行されかけた。


 「こらこら二人共、次の試合も始まるから」

 「うう、ゴールドさんが仏に見える」


 ゴールドのとりなしにより、俺は二人から解放された。


 「せんぱい、鈍感っすね?」

 「うん、大概だね」


 ピンクとグリーンが酷い。

 俺はテレパスじゃないからわからん。


 「レッド、お前は本当に戦い以外は残念だな」


 ブルーも酷い、お前も彼女いないだろ!

 だが、ブルーの方が結婚とか早そう。

 俺も頑張って、彼女作って愛し合いてえよ。


 「レッド様、私はレッド様の事が好きですよ♪」

 「ちょ、ブラックちゃん!」

 「ああ、仲間としてだよなありがとう」


 何かもう、今は色恋に夢を見るのはやめておこう。


 「フフフ、私、何時までも諦めませんわ来世でも構いません♪」

 「ブラック君、落ち着こう」


 ゴールドが止めてくれたので、取り敢えずブラックは大人しくなった。

 うん、気を付けないと心身の自由が危ない。


 「レッド達は風紀を乱さないでよね?」

 「そうっすよ、まったく犬も食わないっす!」


 グリーンとピンクはすまない。

 インターバルの時間を、飛んだラブコメ茶番に使ってしまった。


 俺達が参加しているルーキーリーグもいよいよ準決勝。

 一体どんなヒーローチームが相手なのか?

 そんな事を考えていると、空に暗雲が広がる。


 「おかしいな、天気は晴れのはずだが?」

 「ええ、予報も変わってませんね?」


 ゴールドとブルーが天気予報を確認する。

 同時に、スピーカーからサイレンが鳴り響いた。


 『緊急事態です、怪人警報が発令されました。 スタッフの指示に従い』


 アナウンスと同時に観客が立ち上がり一斉に避難を始める。


 「テンセイジャー、頑張って~~!」

 「地下で応援してるからな~~♪」


 等と、避難移動をする観客から応援が飛ぶ。


 「流石、訓練されたお客さんっすね」

 「いや、地下で観戦するんだ!」

 「知らなかったのかレッド、ここはそう言うスタジアムだ?」


 ブルーが俺に呆れる。

 いや、知らなかったよ逃げるんじゃないのか?


 「タダでは転ばないって奴だな、たくましい!」

 「スタジアムにも所属ヒーローがいるから観客の案z年は任せて良い」


 ゴールドが告げる、なら戦いに集中できるな。


 「ドリンクとポップコーンがサービスされるんだって♪」


 イエローが観客の対応について語る、映画か!


 「テンセイジャーの諸君! 準備は出来てるかい♪」

 「ああ、何か華麗なヒーロースーツだなそっちは?」


 対戦相手のヒーロー達、全員が薔薇を模したヒーロースーツのチームだ。


 「ありがとう、私達は華麗戦隊かれいせんたいローズファイブ♪」

 「ああ、宜しくなローズレッド♪」

 「……よ、よろしく♪」


 握手を交わすと相手のレッドがどもった、もしかして女子か?


 ブラックとイエローが黑いオーラを出したので、慌てて手を離す。


 やがて、落雷と共にグラウンドに現れたのは異形の怪人達。


 赤い蟹や紫の蠍に銀の海老と甲殻を模した怪人達。

 そして奴らが率いるのは、海星頭ひとであたまに黒タイツの戦闘員達。


 「ちい、観客はいないのか! ヒーロー共、我等コーカックの餌食となれ!」


 狙いは示威行為か、ふざけやがって!


 「は! デモンストレーション気取りか? 俺達ヒーローを舐めるな!」

 「そう、僕達ヒーローがいる限り貴様たちの好きにはさせない!」


 俺とローズレッドが代表で啖呵を切る。


 「勇者戦隊テンセイジャー!」

 「華麗戦隊ローズファイブ!」

 「「いざ共に、悪を討つ!」」


 さあ、戦闘開始だ♪ やっぱりヒーローは、悪を討ってなんぼだぜ♪


 「射て~~~!」

 「「コ~~~!」」

 「させません、タートルバリケード!」


 ブラックが盾を構えて前に出て広範囲に亀甲状の光のバリヤーを展開する。

 戦闘員達のアサルトライフルの銃撃は防がれた。


 「テンセイジャーに続け!、ローズストーム!」

 赤青黄色ピンクに黒、ローズファイブ全員がレイピアを構えてビームを放射。

 ビームの着弾と共に戦闘員達の一群が吹き飛ぶ。


 「今度は、こっちから攻めるぞ!」

 「僕も行くよ♪ 何だかわからないけれど、君を放っておけない♪」

 「いや、なんでだよ! 仕方ねえなあ!」


 俺はフェニクスカリバーを装備して突進。

 何故かローズレッドもついて来たので、背中合わせで戦闘員達を切り伏せる。


 「そこの赤薔薇! レッド様から離れなさい!」

 「レッド君は、私達のレッド君なんだから!」


 怒涛の勢いでブラックとイエローが突っ込み戦闘員達を容赦なく倒して行く。


 「テンセイレッド君、怪人達を倒そうじゃないか♪」

 「うおい、何で俺の手を取る!」

 「さあ行くよ、合わせて♪」

 「振り回すが文句言うなよ!」

 「貴様ら、イチャイチャするな!」


 俺はローズレッドと踊るように剣を振るい、赤い蟹怪人を相手取る。


 「良し、蠍怪人は我々で倒そう!」

 「了解!」

 「レッド先輩は、あちらに預けるっす!」

 「そうだね、イエローとブラックが暴走してるけど」


 ゴールド達が紫の蠍怪人に向かうのが垣間見えた。


 「よそ見をしない!」

 「無視するな!」


 ローズレッドには抱き寄せられ、二人で蟹怪人の鋏攻撃を剣で弾く。


 「スカーレットピアッシング!」

 「レッドミーティア!」


 俺はローズレッドと同時に必殺技で怪人を葬り去る。


 「僕達、相性ピッタリだね♪」

 「いや、まだ怪人が残ってるって!」

 「いい加減は馴れなさい!」

 「レッド君を返して!」

 「いや、二人共待て!」


 俺はブラックとイエローに掴まれて連行された。


 「ふふ、また後でね♪」


 とか聞こえたが、ブラックとイエローがヤバい。


 「地球ではハーレムはいけませんわ!」

 「レッド君は渡さない!」

 「いや、戦闘中に何を言ってるんだお前らは!」

 「ええ、恋は戦闘ですわね!」

 「そうだね、ブラックちゃんにも他の子にも負けないよ!」

 「いや、ちょっとラブコメになってない?」


 俺はブラックとイエローに挟まれながら追加で出て来た百足の怪人と戦う。

 敵がいるんだから、ラブコメみたいな事をしてる場合じゃねえ!


 「取り敢えず、怪人を倒すぞ! まだ試合もあるんだから!」

 「ええ、試合でボコボコにしてやりますわ!」

 「うん、わからせは大事だよね!」


 いや、何言ってるの?


 「取り敢えず、レッド様へのお説教は後ですわね」

 「そうだね、怪人を倒さないとね!」

 「いや、俺は最初からそう言ってるって!」


 三人で百足怪人を倒した俺達。

 どうにかコーッカックと言うランダム悪の組織との戦闘を終えたのであった。

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