第32話 迷宮攻略④

そんなわけで何故かイエティと対峙している。


「かわいいとか思ってたけど……普通に怖いな」

『まあ、しょうがないんじゃないですか?』


うん、普通に怖い。なんだろうこの威圧感。

大きさのせいなのかな?


「えーっと、とりあえず弱点は炎系なんだろうけど……」

『魔法はつかえませんからね……』

「はて、どうしたものか」

『……なんかちからためしてません?』

「うん。なんか気合い入れてる?」

『次の攻撃2~2.5倍になりますね』

「いやだなぁ……」


炎に弱い、つまり熱に弱いはずからプラズマ効くのでは?


「やってみる価値はありそう……だぁぁぁ⁉」


なんか吹きかけてきた!

これは……こごえるかぜか!

範囲攻撃だったはずだからしっかりよけないと!

横は……間に合わない。なら!


「ふっ」


≪縮歩≫を使いながら上に飛び上がる。

ちょうどイエティの真上にきたところで連装プラズマ粒子収束砲……

長いからプラズマ砲と呼ぼうか。

4本のビームがイエティに命中し、爆散した。


「仲間には……できないよねぇ」

『はい……不可能です』


ま、見当はついてたし。別に仲間にする必要ないしね。

次に進むとしましょうか~。



そしてさらに1時間経過。

91~99階は特に何も起きなかったのでカット。

ついに最下層、100階に到達した。


『これでラストですね。頑張ってください』

「あのー、魔力あと15しかないんですが?」

『……少し休憩して回復するのを待ちますか?』

「それはそれでめんどい」

『なんなんですかマスターは』


はい。そんなわけで魔力が底をつきました。

だって魔力を一切使わないとか無理だもん!


『で、どうするんですか?』

「多分どうにかなる。いきましょう!」

『はぁ……』


いざ開門!どれどれ、このダンジョンのボスはだれかな~?


「ギュルルルラァ!!」


扉を開くとそこには水色のドラゴンがそびえたっていた。


「……oh」

『アイスドラゴンですね』


ドラゴンさんでしたかぁ……。

アイスって名前だしプラズマ砲効くかな?


「攻撃手段はブレスと爪?」

『そうですね。ブレスは吹雪と言っていいでしょう。とても冷たいです』

「いや冷たいじゃ済まんでしょ。凍るよ?」

『とにかくがんばってください』

「……はい」


さて、はじめますか。


「フッ!」


先手を取り、サーベルで切りかかる。

しかし巨大な爪で受け止められ、そのまま弾かれた。


距離が離れ、アイスドラゴンがブレスを吐こうと口を開く。

その瞬間を見逃さず、大きく開いた口に機関銃を撃ち込んだ。


「ギュオオオオ!!」


痛みに悶え、暴れまわっている。口から血が流れているのが見えた。


「うーん、大したダメージじゃなさそうだな……」


少し経つとすぐに元の様子に戻った。一体どうしたものか。

普通の攻撃はドラゴンの鱗に阻まれるし……

今ので学習しただろうからブレスは使わないだろうし。

弱点は……首のあたりかな?

でも接近するのは困難だしなぁ。


「そういえばがあったな……やってみるか」

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