1章  転生、マーデリュドメルン!

1 転生成功とマイホーム


眩しい。

木漏れ日で目を覚ました。気づくと森に倒れていた。

「ここは、、、森か?」


頭が少しボーっとしているがだんだん記憶がよみあがってきた。


「そうだっ!全部覚えている!転生できたのか?」


ちゃんと転生できたのかよくわからない。

とりあえず森を散策してみることにした。



しばらく歩くと、広い草原に出た。

そこで『アトリエ』を出してみることにした。

アイテムボックスから水晶を取り出した。


「この水晶を投げればいいんだな。ここらへんでいいかな。ほいっ!」


水晶を投げると目の前に家がボンッと現れた。

普通に家が現れたことにかなり驚いた。


「すごいなこのアイテム。とりあえず中を見てみようか。」


『アトリエ』に入ると見た目よりかなり広い造りをしていた。

1階にはキッチンやリビングなど、2階には寝室部屋が何部屋かある。

地下には鍛冶場と書庫、あとアイテム保管庫かな?そんな感じの部屋があった。

外には庭もあった。これにはかなりびっくりした。


「こんなに広くて設備もちゃんとしていて。なんて快適なんだっ!!」


「そういえば、俺の体、顔は変わったのか?」


洗面台の鏡で確認することにした。

内心とても不安だ。前世の姿でなければいいのだが。

恐る恐る鏡を見た。

そこには見たことない顔が映っていた。


「別人だ。体も少し筋肉質だし、顔もイケメンとはちょっと違うけど整っている。」

「背も前世と比べて少し高くなったような、、、170cmくらいかな。」

「若く見えるのは気のせいかな。高校生くらいに見える。」

「ほんとに転生したんだ!」


嬉しさでいっぱいだ。

顔や髪色は外国人風にしたかったが、そこは日本人ぽく、黒髪のよくある日本人の顔だった。

それでも十分だ。十分すぎる。こんなに変わったのだから。


嬉しさと何か報われたような気がして思わず泣いてしまった。

そのまま泣き崩れた。



落ち着きを取り戻し、俺は書庫へと向かった。

この世界のことを学んでおいた方がいいと思った。


「たぶんスキル『即解』で早く読めるはず」

「スキル『即解』!」


歴史、文化、言語、動植物の書物を手当たり次第に読み漁り、大量の知識を得た。

スキルのおかげですぐに理解できた。とても便利だ!


大体理解はできた。とりあえずは生きていけるだろう。


急に空腹が押し寄せてきた。そうだ、武器を作って狩りに行こう。

鍛冶場に銅や木材なんかの材料が少しあったな、『工具七式』で作ってみるか。

ナイフと、後は弓と弓矢でも作っておこう。


本の知識を活かして早速作ってみた。

出来栄えはまずまず、といったところかな。最初にしては上出来だ。


「よしっ!狩りに行ってみるか!」


『アトリエ』を水晶に戻し、近くの森へ狩りに行くことにした。

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