START-4

「どこ行くんですかぁ~」


 煌はネロに質問するがネロは「秘密」と答えるだけで何も答えない。


 二人はエレベーターに乗る。そして、ネロは隠しコマンドをエレベーターのスイッチに入力する。隠しコマンドの番号は3-3-5。


 隠しコマンドを入力されたエレベーターはガッコンという音と共に地下へと降り始める。


 何故、隠しコマンドがあるのか・・・・・・ 煌はこの会社に潜入して早々に秘密が暴ける事に内心ラッキーと思う。


「何、嬉しそうな顔してるの?」


「そんな顔してます?」


「してる」


 そんな会話をしていると、目的のフロアへ到着した。


「さ、ここが弊社が誇る研究開発部でございまぁ~す」


 エレベーターガールのような発言をするネロは、煌に中へ入るように促す。


「し、失礼します」


「スケさん来たぜぇ~」

 ネロは部屋に入るとスケさんなる人物を呼ぶ。


 すると、机の下からひょっこりと顔をだす中年男性。


「お、来たね」


 スケさんなる人物の容姿は前頭部が薄く、四角淵眼鏡にヨレヨレの着て白衣が似合う男性であった。


「ああ、紹介するね。ここの研究主任の琥珀 輔こはく たすくさん。皆はスケさんと呼ぶ」


 ネロがスケさんの紹介をすると「初めまして。この度、aura社に入社した須田 煌と申します。宜しくお願い致します」と自己紹介する。


「ああ、宜しく」と素っ気ない返事をするスケさんに少し、煌はムッとする。


「ごめんね。スケさんこう見えて女性が苦手なんだよ。でも、女の子大好き」


「余計なこというなよ」


 二人のやり取りを見て、中高生の男子みたいだなと煌は思う。


「それで? 何か分かった?」


「ああ、分かったよ」と答えながら、ネロと煌を手招きしてスクリーンの前へ誘導する。


「あの何が分かったんですか?」


「君が追っていた宇宙人」


「私は宇宙人なんてお、追ってなんかいませんよ」

 明らかに動揺する煌におっさん二人はニヤッと笑う。


「もうバレてるから君の素性」というネロに「じゃあ、お聞きします。ミズタマンとはどういう関係なんですか?」と開き直った煌は質問した。


「ミズタマンって何? スケさん」


「なんだろうね。ネロ君」


 とぼけて見せるおっさん二人。


「とぼけないで答えなさい。じゃないと、逮捕しますっ!!」


「お~ これが地球名産いや日本名産の『逮捕しちゃうぞ』という奴か。スケさん」


「俺も初めてみたネロ君」


 何故か嬉しそうに微笑むおっさん二人に本当に逮捕してやろうかと煌は思う。


「ま、ミズタマンは兎も角として、話を進めよう」


 スクリーンに視線を向けるスケさんとネロ。


「ちょっと!?」


「今、そんなん良いから。話を聞こう」

 ネロはそう言いながら座るように、煌に椅子を差し出す。


 席に座った二人を見計らってスケさんは話始める。


「では、話そう。こいつは、ケンタウルス座 M56星に住むシーム星人のカミキリ型と呼ばれる宇宙人だった」


 そう説明するスケさんの横には、昨晩の宇宙人がスクリーンに映し出されている。


「すいません。この写真をどこで?」


「どこだって、良いから。スケさん、続けてくれ」


「次に君たちを襲ったレーザー弾なのだが」


「待ってください」と話を遮る煌に「君はよく話の腰を折るなぁ~」ネロはちくりと嫌味を言う。


「君たちってどういう事ですか?」


「ごめん、言い間違えた。君を襲ったレーザー弾だが待機中に残っていた成分から君たちが使用するレーザー弾と同じ成分のものが検出された」


「あの、また腰を折ってすいませんけど。私たちが使っている弾って他の星では使っていないんですか?」


「使ってない。なぜなら、これはこの星でしか効力を発揮しないように設計されているから」


「なんで、そんなことが分かるんです?」


「だって、これ作ってるのは弊社だから」しれっと答えるスケさん。


 そして、煌の反応は・・・・・・


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」


 今日一の驚きの声を上げるのだった。

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