第73話

《初恋は、大概実らないものよね》







何かのテレビでコメンテーターの誰かがそんな事を言っていた。


その番組の中では、他の出演者含めて朗らかな笑いのネタになっていて。




好い歳した大人達にとってはそんな淡い思い出で良いのかもしれない。


けれど、実際に今それを経験している身にもなって欲しいものだ。




教室の大きな窓から空を振り仰ぐ。そろそろ"桜"は散ってしまいそうだ。


毎年、春の訪れを知るたびに俺は思い出してしまうだろう。






「―――…"陽斗"くんっ」

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