第66話

「……と言うと?」






かく言う俺もひなたのノリに合わせ、背中を丸めるように近付くと小声でその先を促したり。







「あたし他校に彼氏いるじゃん?」


「おう」


「放課後予めデートの約束しておいて、それで呼び出されたふりして彼のところ行って」


「おう」


「陽斗と姉ちゃんを二人にするわけ」


「へ、!?」







まさかのミッション到来である。


瞠目し目を白黒させる俺なんておかまいなしに、ひなたは尚も計画を口にしていく。







「あたしが姉ちゃんに"ハルコちゃんを駅に送ってあげて"って頼むの。そこで、陽斗は自分のことをカミングアウト、からの告白」


「オ、オォ~…イエ~…」


「アーユーオゥケィ?」


「オ、オゥケイ…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る