なんでもバスケット

第31話 ドリームキラーの逆をやれ

　その友人は二年ほど前から英会話教室に通っている。

｢英語を話せるようになりたい｣そうだ。

私はランチする機会があった時、興味津々に｢なんで英語を話せるようになりたいの？｣と聞いてみた。

　ちなみに私は日本に住んでるから今さら苦労して勉強して英語を話せるようになりたい、だなんて全く思わないけどね。

　すると、

｢海外旅行に行った時に英語で受け答えしたいし、ゆくゆくは海外と日本の拠点で生活できたらいいな、という夢がある｣と教えてくれた。さらに｢夢だから、現実的ではないよね｣と苦笑しながら付け加えられた。

　私は、思うんだ。

　何かを強く『やりたい』と思うその情熱がすごく大事だって。その原動力は、多少の面倒なことも難なくやり遂げることができる力になる。

　その強い思いがあれば、苦行と感じることなく、スルッと努力することができる。寧ろ楽しくて夢中で時間を忘れることができる、と思う。

　それに、その情熱はいつかは冷めてしまうと思う。何もしないまま情熱が冷めてしまったら勿体ないって思うんだ。

　でも、これ以上お金をかけられないから…

　でも、あまり時間をかけられないから…

　でも、初心者すぎて恥ずかしいから…

　本当は日本在住の外国人と友達になりたいの、でも、なかなか機会がなくて…

　英語カフェを調べたんだけど、気後れして行けない…

　いや、貴方そんな人見知りとかするタイプには全然見えないんだけどな、と私は思った。

　それに、そう言えば、一年ぐらい前も同じようなことを言っていたよなぁ…

「じゃあ、これはどうかな？」

　たまたま思い出したD○Mというオンライン英会話をオススメした。毎日ネイティブと会話レッスンができるらしい。私は一度も利用したことないけど、他の友人が良いと言っていた。(実際いいのか知りません)

｢これを、とりあえず登録して、まずは無料で試してみよう！レッスンの前に英会話の話題を考えて、事前に単語を調べたり、会話をイメージするよね。それを毎日か1日置きにでもやったら、絶対上達するよ！今すぐ登録しちゃいなよ♡｣

と背中を押した。

　本当にやりたいことなら、すぐやった方がいいと思うんだよね。

　お節介だろうか…　

※ドリームキラー

「夢を殺す人」。他人の夢や目標に対して否定的な言葉を投げかけ、その実現を妨げる人。