第18話

それからも母親から途切れない連絡。






ホテルの部屋に入ったら2人の写真を送ってちょうだい。




そう命令される。





ホテルの車の中では話しかけられるが大体の会話を無視する。





ホテルの中に入ってもそれは変わらない。






治「悠成さん」






悠成「んっ?」






パシャッ……―――。






二人の写真は取り終わった。






パッ……―――。




すぐに引き寄せた彼の腕を離してソファで横になる。





治「お母さんを使って私を拘束するのはもう満足しましたか?」





悠成「そんなつもりは無いよ、本当に治のお母さんを招いて昔のアルバムを……」






治「もう辞めよう。終わりにしよう。秘密にしてなくてもわかるよね?お母さんの表情を見れば。お母さん悠成さんのお父さんと幼馴染で今でもずっと好きで諦められないんだよ?だからさ娘である私をその好きな人の息子と結婚させて家族になろうと繋ぎとめようと必死なの、私たちはお母さんを満足するために結婚なんてする必要は無いんだよ?だから……」





悠成「だから何?俺は自分の意思で結婚するつもりだから、正直親のことはどうでもいい」





治「……」






悠成「治は俺の事好きじゃないってこと?何?学校で好きな子でもできた?ねぇ、答えてよ」





治「怖いよ、外で話、しよ……カフェが下に」






悠成「怖い?これでも怒りを抑えて優しくしてるつもりだよ。それなのに何逃げようとしてるの?大事な話の途中なんだけど?」

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