第2話「青と清い青」
遠い春に
鼓動を閉ざした
まるで宇宙にある風の音色が見えて
そのアウロラにただ
青をよりいっそ青だと知る
ああ、ただ続く道の彼方に
誰が方角を照らすだろう
このまま
何千里と、揺蕩う解に
目を奪われて
ただ回り道のように
雨に濡れるのだろうか
この一心で
卓上に並べた今日限りの景色に
また撮れる今日が来ないことを
どこか
寂しく思う
やがて遥か未来になって
その全てが何かを映した雲になると知って
風のように駆けた日々がどこか胸を温める
まるで出来っこない
それが言い訳のはずだったのに
時間の中で浄化されて
それは明るく心を満たしていく
この今日までに
きっと意味があったと
その真実にただ宇宙の大きさを知り
まだまだだとやはり
焦がれていく
だから諦めてなんていない
日が昇るたびに
また新たな景色が出来上がって
それを映すだけでもいいと
そう風になってまた駆けよう
ああ、ここに写っていない
その未来まで、抱く覚悟で
ただ晴れを願う
ただただ、光を願う。
ああ、また今日も、一枚。
いい絵があるはずだ。
それを見つけに
行こうか。
もっと遠くへ行こうか。
宇宙に届くまで。
宇宙に光がかかるように、
ただただ、あなたまで。
ああ、青が青いと知る、晴れの日だ。
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