第14話

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「こんにちは、西山君」




「お久しぶりです、慎介様」





広い玄関で、慎介様をお迎えする。







「お嬢様は応接室にいらっしゃいます。ご案内しますね」





「よろしくね」






・・・何度思ったことか。慎介様が、悪い方であらせられたら。





・・・何度思ったことか。慎介様が、お嬢様に害をなされる存在ならば。




そうしたら僕は、思う存分慎介様との婚約を、結婚を反対できた。





だけどそんな僕の想いとは裏腹に、慎介様はこんな一使用人にもとても気を配ってくれる好い人で。





お嬢様が嫌がる事は何一つなされず。








・・・そして勘の良いこの方は、きっと気づいていらっしゃるだろう。僕のこの想いにも。





それでも僕の存在を蔑ろにすることもなく、なんの特にもならないのに丁寧に相手してくれる。






僕にはこの人に勝てる要素が、1つもないのだ。









悔しがるまでも、無かった。

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