第28話

「ねぇねぇ、キミ一人?」




突然声をかけられる。




「…誰?おねーさんたち。」




振り向けばビキニの、…大学生くらいの二人。



海から上がり、砂浜に立つ。




「ん~、私たちキミと遊びたいな~って」



「…………いーよ、遊ぼー?」



「ほんとぉ?」






「昴さん?何しているのですか?」



おねーさんたちの声のあとに、月美ちゃんの声が被さる。



なんだかその目は冷たいような…。




「な、なんだ、彼女がいたんだ…」



「じゃ、じゃあ私たちはこれで…」



確かにこの二人もきれいだけど、月美ちゃんには劣る。




素直に敗北を認めて去っていったみたい。






「あ~あ、せっかくのチャンスを~」



「何がチャンスですか?…」




そう言ったあと、何かを思い付いたようにイタズラ気に顔を歪める。









「私と言うものがありながら、酷いですわ、」



両手で顔を覆いしくしくと泣き真似。



美人なだけに人目を引いて、みんながこっちを見る。






「…俺が悪かったから、ね?許して?」



おもしろそうだし、その茶番に乗ってみる。





「もう、しませんか?」




本当に少し濡れている瞳を上目使い。




月美ちゃん、どうすれば男が落ちるかわかってやってるよなー。




「うん、しない。ごめんね?…その水着、似合ってる」




腰を引き寄せて、耳元で囁く。


豊富な胸が体に密着し、心臓が弾む。

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