2-2


「工藤さんって高卒なんだね!新卒枠だったから同い年かと思ってた。」



時間はまもなく16時半

本日3発目の宴会場で、お客様の挨拶を裏から聞きながら抜栓の準備をしていると

朝方、ポケッとしていた私を助けてくれた坂本さんが話しかけてくれた。



「あ、そうなんです。

 なんか周りの同期の方達みなさん大卒で年上ばっかで〜」


「話しかけづらかったでしょ!でも同期だから敬語いらんよ!

 ヨーコでいいから!仲良くしよ〜」


すでに朝から館内を歩きっぱなしだというのに疲れを感じさせないヨーコの笑顔にとても癒される。



「え〜めっちゃ嬉しい!私のことも下の名前で呼んでください!」


きっと学生時代に出会っていたらすぐに意気投合しただろうなあ

そんな事を思いながら話していると宴会場から拍手が聞こえてきた。

挨拶が終わったのだろう。


それとほぼ同時に



「抜栓して〜」



中にいた才木キャプテンが裏にひょこっと顔をだし指示を飛ばす。



「才木キャプってさ、ちょっと良くない?」



ヨーコが私の耳元でこそっと囁く。

えー?と目をまるくしながら私が才木さんの方を見ると目がばっちり合ってしまった。



慌てて逸らし、抜栓したビール瓶が入ったケースをもって私は宴会場の中に入っていった。



ヨーコはその一連を見ていたのかイタズラっぽく舌を出していた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る