消える、きえる、キエル

第13話

「もう、頃合いかな」


荷物をまとめる。全部。

そこにいた痕跡が残らないように。最初からいなかったみたいに。


そろそろだと思ってはいた。ただそれが予想より少し早かっただけで。


闇の属性王が、やってくる。


人族を狙いに。もっというと、1人を狙いに。


だから、離れないといけない。

周りを傷つけるわけにはいかない。

関係ない人を、巻き込むわけにはいかない。


だから。

消えるんだ。1人で。


仮面をつける。フードを被る。気配を消す。


そうしてレイア…………………もとい、光の属性王様は、闇夜に姿を消した。














「ごめんね」


もっと一緒にいたかったのになぁ。

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