第13話 ホムラからの招待状
さあ、やってきたのは懐かしき"常世の高原"。この高原は私が一般冒険者になるときに薬草採取にきたところだ。普通は低レベルなゴブリンがいたり、薬草が手軽に入手できたりと初心者用の
「なーんでここにブルーウルフがいるかな?しかも6体も。」
そう、なぜかは知らないが普段は森の奥にいるブルーウルフが高原に出てきているのだ。
(うーん、やっぱスタンピードの前触れかぁ。)
とりあえずサクッと倒そうとしたとき、
「待ってコン。こいつらはあたしがやってみたい。冒険者としての初陣には丁度いいと思う。」
「・・・そうだね。それじゃあヨロシク〜。」
そして私は入れ替わるようにセーカと場所を変わった。
「さあ、あたしの初陣。絶対に負けないぞ!」
いや負ける要素ないんだけどね。
セーカが剣を抜くと、ブルーウルフたちがいっせいに駆け出してきた。
「スキル。『
このスキルはその名の通り、剣に炎を纏わせる『魔剣化』の一種だ。
後は一瞬、飛び込んできた狼たちを一振りで首を切り飛ばす。
「お疲れ様セーカ。はいこれ、飲み物。」
「ありがと〜。それにしても弱かったね。みんな事程度なの?」
「まあこの辺はね。あそこの森の奥はもっと強いのがいるけど、まだ先かな?」
「ふ〜ん。あ、そうだ。今更なんだけど、コンいまレベル何なの?」
「あ、私?う〜んあんまり言いたくないんだけど、セーカだしいっかな。レベルは18だよ。」
「はぁっ!!ちょっと待ってよ。え、18!!冒険者の最低ランクになるための条件の一つが15以上だったよね!なんであんな強いのにこんなにレベル低いの?!」
レベル低いってシンプル悪口だよね。泣くよ?泣いちゃうよ?内心ギャン泣きです。
「いやーなんかね?私って生まれつきスキルめっちゃ獲得できる代わりにレベルの上がりが悪くなるんだよねー。経験値が全然私に入ってこないの。なんでだろ?」
「・・・そっか!なら仕方ないね!じゃあさ、今度格上との戦い方教えてよ。レベルじゃない戦い方!」
「ふふん!いいよ。ミッチリ仕込んであげる」
「・・・・・・す、少しは手加減、ね?」
「よ〜し、じゃあ最初の訓練だ!街まで全力ダッシュだ〜!!」
「う、嘘でしょ〜〜!!!」
「はぁぁーーー。死ぬかと思ったー。」
ギルドに討伐金を貰いにいき、今は2人でお散歩中。
「あ、そ〜だ。ホムラには言っとこ。今度でっかいスタンピードが来るよ。」
「それ今サラッと言うことかなぁ?!ヤバいじゃん!!え、マジ?!」
「本気と書いて大マジさ」
「ふざけてる場合じゃな〜〜い!!!!規模は?!何がどのくらい?」
「ゴブリンが四万くらい?でホブが五千?
「私の家の領地じゃないの〜〜!!いつ頃?」
「え〜と、多分後一ヶ月以内には?」
「う〜〜。ゴブリンが少ないと思ったのはコレが原因かぁ〜!!」
「はぁ、もういいわ!後のことは全部お父様に任せましょう!それでサクラ、今から私の家でご飯食べない?お父様やお母様もサクラに会いたがってたし。」
「流石に急すぎない?!え、お貴族様でしょ!公爵様でしょ!流石に心の準備がぁ〜!!」
「気楽でいいのよ。安心して、お父様もお母様も怖い人じゃないわ。」
「うぅぅ〜〜信じるよ〜ホムラ〜。」
意図せずして、お貴族様のご飯に呼ばれたサクラだった。
※
「クソッ!なんで妹が外に出てて俺はダメなんだよ!今頃ホムラは友達と外で・・・!許せん!許せん、許せん許せん許せん許せん!!・・・なに?ホムラとその友達が今日家に来るだと?く、くくくっ。ああ、わかった。もう下がっていいぞ。そうかぁ、来てくれるのかぁ。楽しみだなぁ。くくくっ、はははははっ!」
※
「え、えっと、初めまして!私はサクラと申します。以後よろしくお願いします!」
家族の家だから最初はメイドさんが来るんだろうなと思っていたら、まさかのトップの2人が直で来るなんて聞いてないよ!
「あっはっはっ、どうも初めまして。私はこの東の街の領主、フレイ•スカーレットだ。こっちは妻のアリスだ。」
「どうも初めまして〜サクラちゃん。アリス•スカーレットよ〜。そして今は部屋にいるけど、ホムラちゃんの兄のリヒトを含めた計4人家族よ。よろしくね〜♪」
「は、はい。よろしくお願いします・・・。」
サクラが2人にあって最初に感じたこと、それは
(この2人、めっちゃ強い!)
スカーレット家がこの広大な領地を譲り受けた理由、それは2人の異名にある。
(流石は"軍神"、"儛神"と呼ばれる2人だ。この姿の私じゃ勝てるかどうかすら危うい。)
どんな軍でも彼が指揮を取れば最強の軍隊になると言われる軍神、そして敵の中をまるで踊るように進み全てを切り払うと言われる儛神。
(他の騎士とは格が違う!!)
「サクラさん、ついてきてください。屋敷を案内しましょう。」
そうしてこの家を見学してまわろうとしたそのとき。
「く、くくくっ。遂に見つけたぞ!ホムラ!」
「っ!お、お兄様・・・。」
咄嗟にホムラの前に出る。
「そうかお前が。お前がホムラを誑かしたヤツか〜!!」
そう言いホムラのお兄さん、リヒトが剣を振りかざし飛び込んでくる。
「・・・どうやら、話す気はなさそうですね。」
リヒト、この人もまた学院では"閃光"と呼ばれる人物だった。
(これは久しぶりに本気を出すことになるかもしれないね。)
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