第11話 そうだ、学院冒険者になろう!
「それじゃあ!サクラの勝利にー、かんぱーい!!」
「「「か、かんぱーい・・・。」」」
いま、サクラ含む寮生4人とホムラの計5人でお疲れ様会を開いている。
「マジかよ、本物のホムラ•スカーレット様じゃねぇーか・・・」
「こんな近くで見たの初めて・・・!」
みんな思い思いの言葉をしている。ちなみにルイに関しては緊張しすぎて固まっている。
「改めて、ホムラ•スカーレットよ。たまにここへ遊びにくるわ。気軽にホムラって呼んでちょうだい。」
「あ、レ、レオです。これは弟のルイ。そしてこっちはクロエだ、です。」
「そこまで緊張しなくてもいいのよ。どうせもう友達なんだし。よろしくね?」
「「「は、はい!よろしくお願いします!!」」」
みんなの自己紹介も終わったところで、
「さあみんな!いっぱい食べるわよぉ!!」
その声をきっかけにみんなが料理を黙々と食べ始めた。勿論私も。
「サクラ、少し話があるわ。」
ご飯を食べ終えた後、ホムラがそう言ってきた。
「? 話って・・・?」
そんな私にホムラは「ついてきて。」と一言、家の庭に出た。
私が追いかけると、ホムラはすでに縁側に腰掛けていた。
「サクラ。今からあなたに質問と提案、それぞれ一つずつするわ。隠したいならいいけど、できる限り答えてちょうだい。」
そう真剣な顔で言ってきた。
コクッ、と頷くと覚悟を決めたように質問してきた。
「あなたの中にいるのは何?」
「あなたの中にいるのは何?」
そう問われた時、サクラは一瞬意識が飛びそうになった。
「ななな、何言ってるのホムラ。わわ、私の中に誰かがいる?!そそそ、そんなことあるわけないじゃない。や、やだな〜ホムラったら。ア、アハハハハハ・・・・・」
そんなサクラの反応を見て、ホムラはほとんど確信した。だが
「そうだよねー。いるわけないよねー。」
「そ、そうだよ〜。アハハハハハハ・・・・・」
(これはサクラが話したくない事。だったら無理やりには聞き出さない。そんなこと、友達なら当たり前だもんね。)
「それじゃあ次は提案。私と一緒に
「・・・・・・は?」
「えっと、いくつか聞きたいことがあるんだけど・・・。まずそのぱしふぃすた?って何?なんかの怪しい組織?しかも私もう冒険者になってるんだけど」
あの某海賊アニメを思い起こすワードだ。
「
え、そうなの?ヤッベ私バリバリ規律違反してたんですけど。
「だからもし冒険者に入っていたら、一度登録抹消して一から始めないといけない。
話を戻すけど、学院冒険者になったら学院の召集には参加しないといけない。例えば、学院内に侵入者が出たりとか、街に魔物が襲ってきた時とかね。」
考えうる限り目立つデメリットはない。
「・・・いいよ。一緒に頑張ろう!」
「ええ!ありがと、サクラ!それじゃあ早速明日、申請しに行きましょう。場所は・・・・・・」
「ああ、待ってホムラ。私まず登録抹消しないといけないから、明後日じゃダメ?」
「いいわよ。それじゃ明後日、一緒に院長室ね。私はもう時間だから今日は帰るわ。また明日。」
そう言ってホムラは家に帰っていった。
次の日の放課後、私は冒険者ギルドに来ていた。
「いらっしゃい、サクラさん。本日はどのようなご用件で?」
「こんにちは、ソフィアさん。実は今日はちょっと冒険者登録を消すために来ました。」
そう言うとソフィアさんは少し驚いたがすぐにああ、と言った。
「なるほど、『パシフィスタ』ですね。それでしたら、周りには冒険者を学院の都合でやめた、と言っておきましょう。」
ソフィアさん、察しが良すぎる。
「それではサクラさん。今までお疲れ様でした、と言っておきましょうかね。規則ですし。」
あははは、と笑っていると
「なんだ姐さん、冒険者辞めちまうのかい⁈」
「そうだよ、今までありがとう。みんなこれからも死なないでね。」
そう言ってギルドを後にした。本当に辞めるわけじゃないのにな。
冒険者登録を消した翌日、私は放課後ホムラと一緒に院長室まで来ていた。
「失礼します、学院長様。今日はご用件があって参りました。」
「・・・・・・フム、いいでしょう。入りなさい。」
そうして私たちはこの学院のトップ、院長に直談判しにいった。
「それで?君たちの話とはいったい何かな?」
「はい、今日は学院冒険者になるための推薦状を貰いに来ました。私たちはまだ一年生ですが学院冒険者になる資格はあると・・・」
「いいですよ。少しお待ちください。」
「・・・え?ち、ちょっと待ってください。学院冒険者になるためにはあなたが出す特別な試験を突破しないといけないと聞いたのですが」
「ああ、そうですよ。そしてもうその試験は終わりました。」
「どう言うことでしょう?そもそも試験とはなんだったんですか?」
ホムラがおそるおそる尋ねると学院長はフッと笑って答えた。
「あなた方の強さを私が見ることです。簡単ですよ。真に強いものは普段の生活にもその強さが滲み出てる。無意識のうちにね。」
そう言って紙を2枚持ってきた。
「あなた方は立ち振る舞いを見ただけで強いと分かる。それに、サクラさんは私を見て勝てるかどうかを判断することができただろう?それができれば文句なしの合格だ。」
学院長は手に持っていた紙を私たちに渡した。
「さあ、次は学院冒険者の規律を説明しようか。」
私たちはなぜか、とてもあっさり学院冒険者になる資格を貰えたのだった。
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