街の本屋の泥棒猫

蒼碧

Side:人

Introduction

 ドアを開けると、小さく黒い毛むくじゃらがいた。

「みゃー」

 その毛むくじゃらは、修一の顔を見ると、元気に一鳴きした。

「……猫!?」

 修一はただひたすら、驚いていた。

 そんな修一を、黒猫は怪訝そうな表情で見上げていた。



 ドアがガチャリと開き、中からあの人が出てきた。

「久しぶり、リーン。」

 あたしはリーンの顔を見ると、元気いっぱいに言った。

「……猫!?」

 リーンはただひたすら、驚いている。

 いや、やっと出逢うことができたんだから、もう少し嬉しそうな顔しろよ。

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