中央連邦国家アダマス①

 約10両にもなる大群での馬車と20人にもなるエルフの騎士団についてもらった。そのような大群でアダマスに向かっている、大群のためエルファリアに向かう道中にいる大量の盗賊やら山賊は怯えて来れてないようだ。

 そして、目的地である中央連邦国家アダマスはエルファリアから相当離れており、10日間ほど時間がかかるそうだ。その間雑談がてらノヴァスとともに現状判明している各国の勇者について話した。


「満!まず、君が元いた国のエンシス国の代表は誰だと思う?」


「うーん、誰だろう?エンシス国が俺を勇者として招待するかと思ったら違かったもんなぁ」


「実はエンシス国にあのが来たんだよ」


「伝説?」


「そう、最近行方不明になってた剣聖が来たんだよ。そのついででエンシス国は勇者に選んだんだよ、まぁ2日間ぐらいずっと満と剣聖どっちを選ぶか話していたらしいけどね。その隙に我が国は満を選んだってわけ」


「ふーん、ちなみに剣聖の名前は剣聖なの?」


「本名はシンドール・S・シルワードだね。レベルは驚異の960超えで平均ステータス20000超え!すげぇ強いんだと。満には敵わないけどね」


「ふーん、あ、じゃあさノベタン国はどうなってんの?蝿の国だけど、参加してるかどうか…」


「一応平和協定を結んでるからこのプロジェクトに参加してるね。そしてノベタンからはエルド=スタンバードっていう人が出るみたいだね。初めて聞くよ。なんか、最近起きた魔族の進行という前俺を襲った魔族が何百体もいる軍団が進行してきてノベタン国はせっかく経済的に成長してきたのに、潰されそうになって滅亡を覚悟したけど、エルド=スタンバードのおかげで救われたみたい」


「お!エルドが出るのか!」


「うん?知り合い?」


「あれ?前ここに来たとき一緒にいたよ?」


「印象なかったわ…」


 そう会話をしていると、急に馬車の気温が上がってきた。満はあちぃなと思い外を見ると超巨大な隕石が満達に直撃しようとしていたのである。

 ノヴァスは慌てて「あ、あれどうにかできませんか!?」と言った直後に満は窓から体を乗り上げ、隕石に向かってデコピンをした。

 すると、ボッという音がなり隕石が消滅した。その景色に御者や護衛、メイドや執事があっけに取られていた。

 ノヴァスが「満……あんたどんだけ強いんだ?」と不思議そうに言ったので、「無限を超えたぐらいかな!」と少し嘘っぽく言った。本当だけどね

 だけど、満の嘘っぽく言ってこの話を逸らすという思惑はノヴァスに通用せず、その話をノヴァスは真実だと勘違いし、「もう満だけで魔皇倒せるんじゃないんですかね?」とノヴァスが言った。─まぁ本当だけどね─

 なんやかんやあり、その話を頑張ってそらし各国の勇者についての話に戻した。


「ここから近い国だとバルタナ国とハルワード国とベイン国、エルワード国がありますね。どの話を聞きますか?」


「じゃあ、1回言ったことあるバルタナ国からで」


「バルタナ国は非常に珍しい魔獣使いを勇者として出すみたいです。少し魔獣が暴れないか怖いですけど大丈夫らしいです。そして魔獣使いが使役している魔獣は神獣という部類に入るそうです」


「ほぉーん、珍しいな。魔獣使いねぇ。よし!じゃあ次はエルワード国の勇者を教えてくれよ!」


「エルワード国はですね…史上最強の農夫と呼ばれる人物を出すようです。それ以外の情報はありません。」


「うわッなんだそのギャグ漫画みたいなやつ!」


「ぎゃぐまんが!?」


「いや、何でもない……」


 そう呑気に話しているといつの間にか夜になっていたためテントを張って寝た。

 そして、夜が明け二日目の朝にまた馬車で移動を始めた。

 馬車の移動中はまた、話を始め永遠と雑談を繰り返していった。そして10日ほどたった日には遥かに向こうにアダマス国の首都アダルンが見え始めた。


「うわ〜デケェなぁ」


「満が通った国は全て小国に分類されますからねぇ…国の経済力に関してはアダマスが完全に独占状態ですからね」


「マジかぁ…そういえば、アダマスの勇者は誰なんだ?」


「お!その質問待ってました!アダマスは、技術力もトップレベルなので、遺伝子改造したチート級の才能を持つ人間の肉体に異世界人の魂を入れたという完璧の勇者、名前をラインハルト・モデルという存在を勇者としています」


「うん??ちょ、待て待て、?」


「はい、遺伝子改造です。異世界人のチート能力をフルに発揮するように様々な有力者の遺伝子を組み合わせてつけた受肉体です。」


「その受肉体に異世界人の魂を入れたと…倫理観どうなってるんだ。」


「まぁ一部批判している人がいたけど、魔族による権力者が次々と殺害されていくから、それを抑えるために様々な国が許可を出しましたからねぇ」


 そのような話を聞き終わると首都アダルンの正門に着いた。そして、満はアダルンの正門に長蛇の列が出来ていることに気づいた。

満は「これ、全部今日のお披露目会に来た全ての国?」と聞くと、ノヴァスがグッドボタンを出した。

 そして、1時間30分後にようやく正門から首都の中に入れたのだ。首都アダルンは中央連邦国家アダマスの首都であるから、ものすごく賑わっておりそして、今日はお披露目会という事もあり、いつもより賑わっていた。


「いつも、こんなに賑わっているのか?」


「いえ、今日はお披露目会があるのでこんなに賑わっているのでしょう」


 そう会話をし終わりにぎわっている街をぼーっと見ていると、中央にある宮殿に着いた。

 続々と馬車の中から降りていき、そこにはノヴァスに紹介された剣聖らしき人物などがおりそれを眺めながら満達も降りた。

 するとノヴァスから小声で「君のステータスは強大だから今日はステータスを1万分の1に抑えるか隠蔽してくれ」と頼まれ、取りあえずコクッと頷いた。

 満はリュファスとテレパシーで「平均ステータス1億程度でこんなに怪物扱いされるものなのか?」「はい、Zランクの冒険者が平均ステータス1万程度ですからね……」という会話をし、宮殿の執事からノヴァスの部屋から離れた部屋に案内され移動した。

 ここ部屋に着いたのが13:40ぐらいで15:00からは自由行動時間らしいので、それまでは待機することにした。

 満はこの部屋につくまでに一通り人のステータスをみたが強そうなのは一人もいなかったので、少しだけ安心した。

 満は15:00になるまで少し仮眠をとることにし、寝ることにした。


◇◆◇◆◇◆◇◆


 一方その頃神界では……


「そろそろ満ってやばくない?」


「あぁ…正直言って、ここまで成長してくるのは想定外だった。天上五王につぶされる予定だったのに…」


「やはり、彼の成長を加速させている存在は夢の中に存在する老婆…それも一人ではない複数人の老婆から形成されている"グランドマーザーの孫育成会"という組織が原因だと推測します」


「なんなんだよ。クソッこのレベルの存在はそうなかなかいないぞ!?」


「もう、我々が直接手を下しますか?」


「だけど、直接我々が手を下しても少し苦戦するかと思われます。満は今や偽の神、擬似的な神であり真よりかは劣りますが、随分と強くなっています。」


「その満を強くさせたのが、グランドマーザーの孫育成会なんだろ?そいつらから潰したほうがいいだろ」


「残念ですね。騎士神ザ・ナイトに組織を滅ぼしてこいと言うと、1時間後騎士神の生首のみが遥か上空から落ちてきたんですよ。彼らはそれによ神を凌ぐ存在であるという可能性がありますので、慎重にいきましょう」」


「いやいや、その組織は所詮はババァの集まりだろ?騎士神っていうのが弱かっただけじゃない?」


「お前、美神だからわからないと思うけど騎士神って戦神や雷神等と同等レベルの戦闘能力持っているからな?」


「よし!じゃあ満とグランドマーザーの孫育成会、どっちから先に排除するかのアンケートとるか!」


 その意見に神々は賛成し、アンケートの結果グランドマーザーの孫育成会のほうを排除することとなった。

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