第24話
「頬、痛かったでしょごめんね」
その優しい落ち着いた声に、警戒していた身体から力を抜きポテッ、うつ伏せのまま男の胸に顔を預け、全身の力を抜いた。
少ししてから男が起き上がると私の頬を冷やし、ついでに玄関に置いてきぼりになっていた布団も取りに行き満足そうに私の上にかけると、そのままシャワー室に足を運んだ。
眠れるはずもなく、目を瞑ったまま横になっていると男は布団に後ろから潜り混んできて、私を抱きしめる。
男から与えられた恐怖のせいか、寂しいとか、寒いとかそんな思いが募って今日は振り払わないでもいいかと思いゆっくりと目を瞑った。
―――。
「おはよ、夜々ちゃん。今日もすきだよ」
寝起きから冗談を言う彼を無視して、寝返りを打ち反対側に移りながら布団を1人で全て奪ったまま再度、眠りにつく。
「……ん」
昨日沢山泣いたせいで瞼なんて本当に重くて開かないし、頭がぽわーんとする。
「かぶりつきたい」
頭上で甘い言葉を囁く男に安心してしまうのは、きっときのせい。
そう思いたいところだけれど、本当のところは一人でいる空間が寂しくて堪らないんだと思う。
特に寒い冬の朝は、すこぶる嫌なことを一気に思い出して起きれない衝動に駆られるから。
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