花園の夢魔〜初心な少女は追放先の人間界を満喫します!!〜
たっきゅん
第1話 転入初日①
私、サユ・ナイトメールはとある事情で人間界へとやってきた
「ぅー、げっぷぅ」
そんな私は抱いて寝ていた使い魔で友達のクゥちゃんから可愛らしいゲップ音が聞こえて目を覚ましました。
「んー! おはよう、クゥちゃん! 今日も夢をありがとっ♡」
「くぅくぅ~っ♪」
上半身を起こして腕を上へと伸ばします。今日も快眠、絶好調! この子は夢喰い
「私が夢魔女だとわかると目つきが変わって怖かったもんね。ほんと、クゥちゃんがいてくれてよかったよー」
「くぅ~~っ♪」
夢魔は寝ている間に他人の夢へと侵入します。それは種族としての強制的なものでそこに私の意思は関係ないのです。そして、夢魔女は男性に夢の中で快楽を与えて虜にするために存在している……のですが、私はそれがどうしてもダメで夢魔女教育課程も欠席、悪魔学校を退学になり魔界を追放されました。
そんな私と幼い時から一緒にいてくれるクゥちゃんは、私の嫌いな男性の欲望から守てくれる
「ぐへへ、今日もとてもお可愛いですね。ええ、本当に寝顔も寝起き姿も可愛くて、私が
「ひっ! ……だ、だれ?」
ですが、そんな穏やかな時間はすぐに終わりました。部屋のどこからか変態的な発言が聞こえてきたのです。私は恐怖心を抱いて急いで布団を抱き寄せ、無駄だと思っていても不審者に体を許したくない。そんな一心で身を固めます。
「失礼。心の声が駄々洩れになっていたようです。それはそうとサユお嬢様、おはようございます」
「マ、マイヤー!? あなた、一体どこに――」
「くぅ~?」
朝の挨拶をされてようやく、侍女であるマイヤーの声とわかりキョロキョロと周囲を見渡しました。けれど部屋には彼女の姿が見つかりま……せんでしたが、クゥちゃんがベッドの下から伸びた棒とその先端に取り付けられたスマートホンを見つけて鼻でつつきます。私はその持ち手側、ベットの下を覗き込みました。
「……おはよう、マイヤー。えっと、自撮り棒は盗撮のために使いものではないと思うのだけど」
「それはもちろん存じております。しかし、お嬢様の成長の記録をご両親へと報告するのが私の仕事……であるなら! 最高に可愛いサユお嬢様の寝顔や寝起き姿を撮影する責任があるのです!」
確かに過保護なお父様とお母様は魔界を追放された私に住む場所、お金、使用人まで付けてくれました。代わりに近況連絡は定期的にすることを条件にです。なのでマイヤーの行動は確かに職務の一環なのですが……。
「とりあえずその自撮り棒とベット下に潜ることは禁止します。それと罰として最高に可愛く身嗜みを整えてください」
「っく、罰は素直に受けます。ですがお嬢様、そんなに意気込んでも女学院ですよ?」
「だからこそです!」
「夢魔女だからと汚らわしい目を向けられない楽園……私はこの学院で友達を作るのよ! そして叶えるのよ――友達を作るという夢を!」
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