異世界ルーティン

一幕の間に囲んでいた魔物は全てロッテが吹き飛ばしてくれた件について。


「いや〜ここまで歯応えがないとは思いませんでしたよ」


「そういえば私達が最初に向かった森も初心者向けの場所だったわね」


「確かにそうでしたね。

まだ戦いに慣れていない私達の経験の場所として最適でした」


召喚されてすぐのことである。


先ずは私達の腕試しということで、難易度の低い森を冒険する事になった。


今まで戦ってきたことのない私達であったが、先に話した通りに能力を引き上げる……あちらの言葉でレベルを上げる力のある料理を食べることで基礎能力は大幅に上がっていた。


後は私達の本来の力であるジョブレベルというものを上げる必要があり、それには実践が必要ということで森での冒険を勧められたのである。


「懐かしいわねぇ。

あの時は私が闇魔術士で、ロッテが聖魔術士だったかしら?」


「そうですね。

攻撃はお姉様が、回復は私が担当して……懐かしいですね」


「そこからは色んな戦い方を試すのが楽しくなってしまったのよね。

あの辺りで基礎的なジョブは殆ど取り終えたんだっけ?」


異世界では様々な職業をメインにすることで、戦闘に大きな恩恵を受ける事となった。


私とロッテの二人は鍛え上げるほどに強くなる力が面白くて森を何周……いえ、何十周もしたものだわ。


「正確には何百周ですけどね。

儀式の素材も集まるどころか余って管理が大変だって団長が言ってましたよ」


「要らない分は売ってお金にしたんだから文句を言われる筋合いは無いわよ」


儀式というのは、レアリティアップの儀式というものがあったのだ。


その儀式は、対象に必要な素材を授ける事で一段階強さの限界を越えさせるというものである。


簡単にまとめると、私達は食事でレベルを限界まで上げ、実戦でジョブの使い方をマスターしていき、その際に集まった素材によって行った儀式で限界レベルを引き上げる。


これが私達の異世界でのルーティンワークであった。


「あ、街が見えてきましたよ」


「ここが私達の拠点となる場所ね。

名前は……ビドリータウンだったかしら?」


「確かサクヤから貰ったメモに書いてあったと思いますよ。

ああ、お姉さまの言うとおりでビドリータウンで間違いないですね」


こうして私達は森を抜けた先にある、今後の拠点となるべき街にたどり着いたのであった。

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