美しい花は時に毒をもつ

山城沙綾

第1話 違和感

それは、幼稚園の時でした。


優佳(ゆうか)は、当時年少さん。

本人は、女の子たちと遊ぶ方が楽しくて、よく女の子と遊ぶとか話したりとかすることが多かった。


一方家庭では。

完璧を求められ、習い事も沢山望まないものを、させられ、体力があったからこなせているものの、しんどいなと思う時も多かった。

でも、、、親が笑顔ならそれを守らなきゃと必死だった。


気がつけば年長。

男子からはとても、いじめられ、しんどいとか、母に迷惑をかけたりしていたものの、それ以上に、父がことを大事にすることが多く、いつも母が各所に謝ったりすることが多かった。

手のかかる父親、母からすれば手のかかる旦那

だったことには変わりなかったのだろう。


卒園もして、無事小学校、、、と思いきや

父から衝撃の一言。

「また、公立で変な目に遭うのはシャレにならないから私立に入れる」

その時はよく分からなかったが、数年後にわかる話ではあるのだが、当時はそれがスタンダードだと思い、従った。

唯一受かった私立は家から1.5時間弱。

毎日通うのはとてもしんどかった。

優佳自身、それが当たり前とはいえ、しんどいの一言を言うのは違うよなと思い、必死に耐えて通っていた

小学2年からは、いじめられ始めていた

同じ方面の男子たちにからかわれたり、先輩にもからかわれ。

やり返せば、麦わら帽子を壊されたり。

わざわざ謝罪をしに中学校に訪問したり。

私は、本当に生きてていいのかなと

何度も思ったことがあった。

生きてても、生活してても、どうせ、周りとは普通に関われない、関わって貰えない。

それならいっそ、、、


その結果小学5年の時。

死のうと思い、たまたま、その時クラスメイトと口論になり、「死んでみろよ」と言われたことをきっかけに、飛び降りようとしたことがあった。

それ以降、私のことは腫れ物を扱うような感じとなった。


とても優佳自身溜め込んでいたのだろう。

私が普通に生きることはダメなんだと。

それなら、個性を消したらいいのかな。


そこを皮切りに私自身の本音、個性、消してしまおう。周りが好いてくれるような人間になろうと。

それが悪夢の始まりだったのかもしれない。


個性なんぞあったところで、意味はなさない。

自分の夢、やりたいこと、職業、そんなものは障害になるなら諦めて個性を捨ててしまえば周りに溶け込める。そんなことを考えていた。


その同時期。

テレビではある話題が取り上げられていた


「〜さんは、性同一性障害ということですが、困ったこと、今も困っていることはありますか?」

「そうですねぇ、理解があまり進んでいないことかもしれません。。。」


ふと、見た時そんなものを見た。

優佳はそれを耳にした時、違和感に気づいた


優佳は、出生時は男性なのに、心は女性

絡む子達も、波長の会う子達も全部女の子。

仕草も、思考も。

何もかも女の子。

なのに、男子の扱いをされ、気持ち悪がられていた。

どこか苦しいというのはそこも絡んでいたのかもしれない。

物心が着いた時には、自然と女子といる方が楽でそれが普通と思っていたら、歳を重ねるごとに引き離されていく。

謎だなぁと思うものの、抗えない成長に苛立ちも、不思議さもある中で、私はどう生きればいいのか、そんなことを考えていた。


その不思議さは、実際のところ言葉にすればトランスジェンダーであった。

そのことを、親に相談できたら少しはマシだったのだろうが、うちの父は生粋の九州男児。亭主関白。

母は、父に合わせるしかなく取り合わないのを見抜いていたところもあり、まともに話せるわけないな、ただ、どうせバレるとは思っていた。

母は全く悪くない。

原因を作ったといえば父だ。

加えて学校は九州だったこともあり、九州男児だらけで、相手からすればいじりなのだろうが、こちらからすればいじめじゃねーかなと取れることが多かった。

苦しいなんて言ったらおこがましいと思い我慢するほかなかった。

家にいても、学校にいても、自分は作り物でないと満足されない。

日々募る、体と心のズレ、望まない成長をする体と本来の心の生き方と。

ズレを分からないように穴を埋めるために演技をする。

いわば、仮面の私を作る。

そして、演劇をする。

それと変わらないのである。


はっきり言って苦しい日々、だが、それが当たり前だと思うしかなく、常にニコニコ愛嬌のある優等生でいたのだ。

ある時までは...

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