「数センチの願い」



 静かな頬笑みも

 真剣な呟きも

 私だけに伝わる 数センチの距離


 弾ける笑顔も

 上機嫌な冗談も

 私だけが受け取る いつもの日常


 でも どんなに近くにいても

 どれだけ一緒に過ごしても

 彼の心は 私のそばにない


 彼だけが まだ彼女を想ってる

 もう戻ることはないのに

 どうしようもなく 止められず

 彼の心にいるのは 彼女だけ


 ひとつだけ願いが叶うなら

 どうか彼の想いを叶えてほしい

 だって 終わりにしてしまったら彼は

 もう誰も好きになれないかもしれないから

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