『あら？この名前どこかでー…』

『あなた…まさか!!あのときのー！？』

『はい。のぞみの本当の父親にあたる者です』

ー！？

これが

これが…

私の"お父さん"！？

親戚中がまた顔色を一変させた。

『そうね。あなたにはこの子を養う義務があるわ』

『はい。わかっております。ただ…私にも私の家族がおりまして…大切な妻と子供なんです。妻には了解をもらいました。なので金銭面の方で面倒をみさせてほしいのです』

『そぉーね。ちゃんと幸せなご家族がいるのにその家庭を壊そうなんてー…のんちゃんはうちが引き取ることにするわ』

『あら、うちだってお金の面がちゃんとしてるのならお世話させていただくわ』

世の中…

金？

さっきまで厄介者扱いしていた親戚中が手の平を返したように私を取り合った。

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