第4話
「悪いけど手は出させないわよ」
「邪魔させてもらう」
ラヴィとサフィアが龍牙と王虎の前に立ち塞がる。
「価値のあるお宝と見た」
王虎は見た事の無い宝の価値にニヤける。
「仕方ねぇなぁ。宝は灯真にくれてやるかなぁ」
龍牙は突然立ち止まる。
「輝嶋?」
王虎は龍牙を見る。
「早くしねぇとお宝が逃げるぜ」
「そりゃ困る」
王虎は慌ててオニクスを再び追いかける。
「邪魔をすると命は無いぞ」
「脅しなら負けないぜ」
「ならば実証してくれるわ」
「負けねぇって言ってんだろうが、しつけぇんだよ!」
サフィアの言葉に龍牙はキレた。
(この力は・・・)
ラヴィは眉をひそめる。
「そいつは相手にしちゃいけないみたいだ。オニクスとパーラ姫をさっさと回収してレアティンクルに帰るよ」
ラヴィはオニクス達を追いかける。
「邪魔者は先に消しておくべきだろうが」
サフィアはそう言いながらもラヴィに続く。
「ちっ。ようやく本気が出せると思ったのにーーいや、まだ諦める事は無いな。あいつらは灯真も放っとくわけないだろうし」
そう考えた龍牙はサフィアとラヴィも追いかける。
この時サフィアとラヴィは王虎に追い詰められたオニクスに追いついていた。
「サフィア様・・・ラヴィ様・・・」
オニクスは既に王虎にチャームを奪われていた。
「情けない奴だね。消えておしまい」
ラヴィはオニクスを消そうとする。
それを庇ったのは王虎だった。
ラヴィの放った炎を自ら盾となって振り払ったのである。
「私の炎を振り払った?」
ラヴィは自分の目を疑う。
「この男、お前と同じ属性の力を感じる」
王虎を見ていたサフィアが冷静に言う。
(!)
ラヴィは驚いた表情を見せた。
(?)
王虎は眉をひそめている。
「今の内に消しておく方が良いかもな」
そう判断したサフィアはすぐに王虎に襲いかかった。
それをストーネアが体当たりで防ぐ。
「邪魔だ!」
サフィアは水を放ってストーネアを弾き飛ばした。
その水が一瞬にして凍り付く。
「お宝とこいつは戴いた」
龍牙がそう言った時、ストーネアは猫の姿に戻っていた。
「私の水を凍らせるとはーー」
サフィアは悔しがる。
「逃げるぞ」
龍牙は王虎の後ろを駆け抜けた。
王虎は慌ててその場から離れる。
「追わないわけ?」
ラヴィがサフィアを見て問う。
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